たくさんの植物が春の訪れを待ちわびる2月ですが、寒い時期でも植え付けが可能な植物があります。まだまだ寒い2月という時期に花の用意をして、これからの季節に咲く花を楽しみにしながら植えるのはいかがでしょうか。一年草から多年草、宿根草などの花や花木を10個選んでみましたので、花を植える時の参考にしてみてください。
クレマチス
イギリスでつる性植物の女王とされているクレマチスですが、世界にたくさんの原種があり、交配によって多くの品種が生まれています。紫色や白色の花が代表的ですが、ピンクや黄色の花を咲かせる種類もあります。つる植物のため、フェンスに絡ませたり他の樹木と一緒に植えるなど立体的に空間を作れることが魅力の花です。剪定すると花が繰り返し咲く四季咲きの他、冬咲きや春咲きもあるため、一年中花を楽しめます。植え付け時期は12月から2月下旬が適しています。
ネモフィラ
ネモフィラは2月中旬から4月に植え付けをする北アメリカ原産の一年草です。グラウンドカバーに利用でき、4月から5月の開花時期にはネモフィラが一面に咲き乱れる名所も存在します。青い花の中心部が白くなっているネモフィラ・メンジェシーの他、黒に近い色のペニー・ブラック、白花に細かい斑点の入るスノーストーム、白い花びらの先に青いブロッチが入るネモフィラ・マクラータがよく栽培されている種類です。株は20cm以上になるため、コンテナの寄せ植えや花壇に植えればあふれるような花が見られます。
つるバラ
つるバラは開花時期が長い低木のつる植物です。枝を長く伸ばすつるバラは、12月から1月中旬に葉っぱを全て取り、太くて長いつるをアーチやパーゴラ、フェンスやラティスなどに誘引して麻ひもなどで枝を留めれば庭をより楽しめる空間にしてくれます。様々な品種がありますが、耐暑性や耐寒性を持つ品種もあるので育てやすく、初心者にも向いています。植え付け時期は11月から2月、開花時期は5月中旬から11月です。
ブッシュローズ
バラの中でも木立ち性のバラをブッシュローズと呼びます。原産地や原種も多く、品種改良も行われていることから様々な色や形のバラがあり、つるバラや半つる性のバラも含めればその数は2万種類以上と言われています。植え付け時期、開花時期はつるバラと同じで11月から2月に植え付け、5月中旬から11月開花となっています。2月から新芽が育ち始めるため、バラの剪定は12月から2月に行うのが好ましいです。病気の発生を抑える為にも枝を短く切り戻し、風通しを良くしておきましょう。
クリスマスローズ
10月から3月に植え付けや植え替えを行い、開花時期が1月から3月のクリスマスローズは数少ない冬に咲く人気の花です。多年草で種類が多く、白や緑、ピンクや黄色、黒色など花の色も多く、一重のものから半八重咲き、八重咲きなど様々なバリエーションが楽しめます。寒さに強く丈夫な為、日陰でも花は咲きますが、10月から4月頃までは日当たりがよく、7月から8月は直射日光が当たらない場所が理想です。
アジサイ
梅雨時期の花で有名なアジサイですが、実際は6月から9月上旬まで咲く花です。植え付け時期は12月上旬から3月までとなっており、植え替えも植え付け時期と同時期に行えます。土壌の酸性度によって青や紫、ピンクの花を咲かせますが、最近では緑や白の花を咲かせる種類も出てきています。乾燥に気をつければ鉢植えでも栽培可能で、日陰でも栽培できることから初心者に育てやすい花木です。
花かんざし
乾いたようなカサカサとした花びらが特徴の花かんざしですが、オーストラリア原産で10cmから20cm程に成長します。多年草ですが寒さや暑さに弱い為、1年草扱いされています。白色のかわいい2cmくらいの花を咲かせ、3月から5月の開花時期には次々と花を咲かせる事が特徴です。植え付け時期は10月から4月の間が適しています。鉢植えが多く、ドライフラワーにしても楽しめます。
シロタエギク
開花時期は6月から9月ですが、花を観賞するよりも白い毛の生えた葉っぱが特徴の植物のため、1年中楽しむことができます。他の花と一緒に植える事でその花をより引き立たせてくれますし、寒さに強いので冬の寄せ植えに適しています。植え付けは1年中可能になっており、挿し芽や株分けでも簡単に増やせます。日当たりや水はけのよい場所を好む多年草で、シルバー・ダストやダイアモンド・ダストなど葉っぱの形の違う種類がたくさんあるため、好みによって選ぶとよいでしょう。
スイートアリッサム
スイートアリッサムは白色や紫、ピンクの小さな花が地面を這うように広がって咲くのが特徴です。1年草の草花で開花時期は長く、2月下旬から6月上旬、9月下旬から12月上旬に花を咲かせます。2月下旬から3月、9月下旬から11月上旬に植え付けを行い、初心者でも育てやすく花壇の縁取りにしたり、ロックガーデンに植えたりと色々な楽しみ方ができる花です。大きくなってからの移植が難しい為、小さいうちに移植するなどの注意が必要です。
カスミソウ
成長すると20cmから100cmになるカスミソウは花壇や鉢植えに向いている花です。日に当たる時間が短いと花が咲かなくなり、高温多湿に弱い為、水はけのよい明るい場所を好みます。5月から7月に開花し、白やピンクなどの細かい花は他の花を引き立たせるため、切り花にしたり花束にしたりと様々な用途で活躍します。2月から4月、10月から11月に植え付けを行います。ムラリス種の一年草やオノエマンテマなどの多年草、八重咲きの宿根カスミソウなどたくさんの種類があるのも特徴です。
初心者にも優しい花
10種類の花や花木を挙げましたが、2月に植える花は丈夫で初心者向きのものが多いのが特徴です。日陰でも育てられるものや一年中何度も咲くつる花もあるため、フェンスに絡ませたり日陰を彩ったりとオリジナルの庭を楽しみたい方におすすめです。中には寒さや暑さ、湿気に弱い花もありますので、その植物の環境に合った場所に植えて花に囲まれた生活を楽しんでください。