食べても肌に塗ってもOKな「ローリエ」の3つの効果と使い方

食べても肌に塗ってもOKな「ローリエ」の3つの効果と使い方

ハーブの一つで、煮込み料理にはかかせないローリエ。ギリシャやローマでは、聖なる樹としてされた月桂樹の葉で、食べるだけでなく生薬としても使われてきた歴史があります。また葉は精油としても使われており、その香りも楽しめます。そこで今回は、ローリエのさまざまな活用法と共に、その効果について詳しくご紹介します。

「ローリエ」とは?

ローリエとは、日本では月桂樹と呼ばれる常緑樹の葉を乾燥させたハーブのことをいいます。月桂樹は地中海沿岸が原産で、古代ローマの時代から、ギリシャ神話の神であるアポロンの聖樹として大切にされてきました。この葉がついた若葉を編んで作った月桂冠は、勝利と栄光の印とされ、冠として競技の勝者や、優れた人をたたえてかぶせた歴史があります。

月桂樹の葉には香りがありますが、生の葉は苦みがあるため、乾燥させて苦みをやわらげて使用するのが一般的です。さまざまな料理に活用されるだけでなく、薬用としても活用されています。また葉や枝から作られる精油は、香水や化粧品、加工食品などにも使われています。

食べても肌に塗ってもOKな「ローリエ」の3つの効果と使い方

ローリエに含まれる成分と効果

1.消化を助ける

ローリエの香りの成分であるシオネールは、食欲を増進させ、胃腸や肝臓、腎臓といった臓器の働きを活発にさせる効能があります。消化を促進させるため、胃のもたれなどが気になるときにおすすめです。

2.血行の改善

シオネールには、血管を広げることで血の流れをよくする働きがあり、この効能により、体の冷えやむくみを改善します。新陳代謝にも働きかけるため、生理不順や生理痛の緩和にも効能があります。また血圧を下げる効果もあるため、生活習慣病の予防にも役立ちます。また血行をよくすることから、頭皮に精油を使うことで髪の毛の育毛や健康にも効果があります。

3.痛みや炎症を抑える

ローリエの香りの成分の一つ、ピネンやサビネンには、炎症を抑える効果や痛みを抑える効果がありますので、関節痛や腰痛、肩こりなどにも効果があります。さらにローリエの香りには、鎮静効果があり、ストレスを軽減し、イライラを抑えてくれます。

このほか防虫の効果もありますので、米びつや衣装箱などに乾燥させた葉をそのまま入れるのもおすすめです。

広告

ローリエの使い方

煮込み料理に使う

ローリエの香りと効能が一番発揮されるのが、料理に使う方法です。ローリエは長く使うほど香りがよく出るため、煮込み料理はもちろん、蒸し料理に使うのもおすすめです。使う具材は肉だけでなく魚でも合いますし、野菜の風味も引き立ちます。ただし食べるときには必ず取り除くようにしましょう。

ハーブティーとして使う

ローリエの葉を5枚ほど用意し、鍋で煮出します。弱火で15分ほど、じっくり煮出すようにしましょう。濃く煮出した場合、飲んだ後に眠気が出ることがありますので、車の運転などはしないようにしましょう。

ローリエを使った白湯

ローリエの葉を1枚使い、ふた付きのカップに入れてお湯を注ぎ、5分ほど置くだけでできあがる白湯は、体を温めて冷えや便秘の解消に役立ちます。葉に切り込みを入れると、成分がよく出るのでおすすめです。食事のときではなく、朝起きたときと夜寝る前の、水分補給として飲むようにしましょう。

お風呂にローリエを入れる

細かく刻んだローリエの葉を、お茶用のパックに入れ、浴槽に浮かべます。体を温める効果や、疲労回復、腰痛や神経痛などをやわらげる効果があります。ローリエの成分で痛みや炎症が出ることがあるため、敏感肌やアレルギーのある方は、事前にパッチテストをするようにしましょう。

ローリエの葉を燃やしてリラックス効果

ローリエの精油をアロマとして使う、ポプリにして使う方法もおすすめですが、簡単なリラックス方法として、ローリエの葉を燃やす方法があります。深めの耐熱皿に炭を入れて火をつけ、乾燥ローリエを10枚ほど加えます。香りがよく出る手軽な方法ですが、火事には十分気をつけましょう。

ポプリにする

ローリエをポプリとして使う方法があります。リラックス効果だけでなく、防虫として洋服ダンスや衣装ケースに入れましょう。ローリエは柑橘系のものと一緒に使うとリラックス効果が上がります。

髪の手入れに使う

水に生のローリエの葉を数枚つけて、しばらく置いておきます。シャンプーの後、この水を頭皮につけてマッサージします。洗い流さずそのまま乾かしましょう。頭皮の血行を促進し、頭皮の乾燥を防ぎます。

食べても肌に塗ってもOKな「ローリエ」の3つの効果と使い方

ローリエの保存方法と注意点

庭木として使われることの多い月桂樹なので、庭にあればその葉を活用することも可能です。油分が増える夏の朝の内に収穫するのがおすすめです。収穫した葉が重ならないように広げ、2週間から3週間程度天日干しします。もしくは電子レンジで加熱しても簡単に乾燥させることができます。

ローリエを保存するときの注意

市販のローリエも、自分で作ったローリエも、煮沸消毒し、よく乾かした保存ビンに、乾燥剤を入れて保存しましょう。ただし時間が経過すると、風味や香りが落ちてしまうので、密封袋に入れ、冷凍して保存する方法もあります。

ローリエを使用する際の注意

ローリエは血行を促進するため、妊娠中の摂取はやめておきましょう。また粉末にすると効果が強くなるので、料理の臭い消しなどに使うときにはおすすめですが、刺激が強すぎると逆効果なので、入浴や髪の毛に使う場合は葉をそのまま使うようにしましょう。

古代から長く民間療法にも使われてきたローリエは、ハーブになじみがない人や、苦手な人でも気軽に取り入れることができるハーブです。体にも優しい効能が多くありますので、ぜひ活用してみるとよいですね。

広告
食べても肌に塗ってもOKな「ローリエ」の3つの効果と使い方
広告