実は難しくない「バラ」の育て方。正しい植え方やお手入れのやり方

実は難しくない「バラ」の育て方。正しい植え方やお手入れのやり方

エレガントな美しさと、芳しい香りで見た人を翻弄するバラ。色や大きさも様々で好きなバラを探すのも楽しいものです。繊細な美しさを持つ見た目と虫がつきやすいなどの条件から、バラは育てるのが大変な印象を持っている人も多いです。しかし、バラを育てるのは実は難しくありません。コツを抑えれば綺麗な花を咲かせることができますよ。

今回はバラの基礎知識や、育て方を紹介します。

バラの基礎知識

バラはバラ科のバラ属に属す花の分類名です。したがってバラ属の植物は全てバラです。幾重にも重なるエレガントな花びらと、上品で芳醇な香りから万人に愛される花です。4万種を超えるほどバリエーションが豊富で、咲く時期も様々です。1シーズン花を咲かせるものから、1年中手入れをしながら植えるものまで好みのバラを選べます。

バラは虫がつきやすい、うまく咲かないなど、育てるのが難しいと思われがちです。しかし、バラに合う土地できちんと手入れをすれば、綺麗に花を咲かせてくれますよ。

原種・原種系交雑種

バラの歴史は古く、人間が育て始める前から地球上に自生していました。もともと自生していたバラを原種と呼びます。原種は現在のバラのように花びらが重なっておらず、小さく可憐な花をたくさん咲かせるシンプルな花です。

原種をもとに、自然界で交雑されたものを原種系交雑種と呼びます。

オールドローズ

オールドローズは18世紀から19世紀にかけて生まれたバラです。花びらが幾重にも重なり、大ぶりのバラで、「バラ」と聞いて思い浮かべる人の多い形です。ヨーロッパなどで園芸に用いられました。香り高いことで有名な、ダマスクローズもオールドローズの一種です。

つるバラ

つるバラはつるを長く伸ばし、小ぶりな花をたくさん咲かせるバラです。映画などでよく見る、お屋敷の壁一面がローズ、というのはつるバラです。

四季咲きバラ

四季咲きバラは温度など条件が揃えば、何度も返り咲くバラです。大ぶりの花で、房になって咲くものもあります。

実は難しくない「バラ」の育て方。正しい植え方やお手入れのやり方

バラを育てるコツ

バラを綺麗に咲かせるためには「良い苗を選ぶ」「植える場所に合わせて種類を選ぶ」ことがコツになります。

良い苗を選ぶ

欲しい品種の中で見比べて、より丈夫で大きい苗を選びましょう。鉢植えのバラを選ぶ際も同様です。

・茎が太くしっかりしている
・枝や節が硬く太い
・枝や蕾が多い
・下の方から葉がたくさんついている
・葉の色が濃い

植える場所に合わせて種類を選ぶ

バラは種類によって、育ちやすい土地や環境があります。植えたい場所に適したバラを選ぶことが大切です。例えばフェンスや壁に這わせるのであればつるバラ、バルコニーや玄関に飾るのであればミニバラの鉢、アーチを作るならオールドローズが適しています。

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バラの植え方

バラを植えるには「日当たりの良い場所」「肥えた土」「風通しの良い場所」が適しています。日照時間の長い場所で、葉同士が重なりにくい風通しが必要です。風通しが良く肥えた土があれば、害虫の発生や水分不足などの問題が起きにくいです。

バラを植える場所には、バラ専用の培養土を使用しましょう。バラは水はけがよく、養分の豊富な土を好みます。自分で土から作るのは難しいので、専用のものが便利ですよ。

鉢植えの場合

コンパクトな鉢植えは初心者でも始めやすいです。

1.鉢の底に赤玉土や鉢底石を詰めます
2.土を入れて、鉢の上端から1/5ほど残して苗を固定します
3.根を広げて、地表に茎が出るようにします
4.たっぷりと水を与え、鉢の下から流れ出るくらいにします
5.隙間が空いた部分に土を詰めます

地植えの場合

地植えは庭に直接植える方法です。初心者は大苗の方が育てやすいですよ。

1.深さ50cm、直径50cmほどの穴を掘ります
2.肥料と牛糞を混ぜたものを底に入れます
3.少し土を入れ、苗の位置を調整します
4.根の隙間に土を入れ込み、茎の根元が地表に出るように固定します
5.庭の高さよりほんの少し下げた高さまで土を詰めます
6.たっぷりと水をやります
7.水でへこんだ部分に土を詰め、全体に水が渡ったら土を平らにします

大苗の根が乾燥していたら、根を水につけて湿らせてから植えましょう。

実は難しくない「バラ」の育て方。正しい植え方やお手入れのやり方

 

バラのお手入れのやり方

水やり

バラは定期的な水やりが必要です。地表が乾いていたら朝や夕方に水をあげます。水の量はたっぷりと惜しげなく。鉢植えなら鉢の底から水が滴る程度、地植えなら地表が完全に湿らない程度まで与えます。株の根元に向かって静かに与えましょう。

肥料

バラは多くの肥料を必要とします。時期に合わせて追肥を与えましょう。

鉢植えなら花の咲いていない時期に、月に1度液体の肥料を与えます。様子を見ながら、バラ専用の活力剤も使用しましょう。

地植えの場合、追加で与える肥料には、植える際に入れ込む元肥・冬の時期に与える寒肥・成育中のバラに与える追肥があります。栄養が十分に足りていると大きく伸びて、綺麗な花を咲かせますよ。

剪定

バラは定期的に剪定をする必要があります。夏に行う剪定は、弱々しい枝や枯れてしまった葉を切り落とします。冬に行う剪定は、花を咲かせる枝以外を切り取ります。丈夫で太く花を咲かせたい枝を残して、それ以外の細い枝や病気になった枝は根元から切りおとしましょう。

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