紫陽花の育て方と地植えの方法

紫陽花

小学校や公園などでも多く見かける紫陽花。梅雨の時期になると紫陽花を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、自分で育てたいけれど育て方が分からない方もいるでしょう。ポイントさえ押さえておけば、綺麗な紫陽花を自分で育てることができます。そこで今回は、身近な植物である紫陽花の特徴や育て方について紹介します。

どんなお花?

紫陽花は、もともと「ガクアジサイ」と呼ばれる植物で日本原産です。このガクアジサイが西洋に渡った後に品種改良され、「セイヨウアジサイ」として人気になると日本へと逆輸入されました。普段目にする機会が多いのはセイヨウアジサイの方で、ガクアジサイは日本の街中ではそれほど見られません。

最近では、西洋アジサイだけでなくガクアジサイも品種や形などの種類が豊富で、新しい品種も次々と生み出されています。真っ白い花が特徴の「ホワイトキング」や、花弁が星の形になっている「星花火」など、珍しい品種も増えています。鉢花や切り花に加えて、ドライフラワーとしても人気のある植物です。

花色に関しても青だけではなく赤やピンク、紫色や白など多彩。紫陽花の花色は、植える土によって変化する点が特徴です。アルミニウムが吸収されると青色に、そうでなければ赤色になるとされています。比較的雨が多く降る日本では、アルミニウムが吸収されやすい弱酸性の土壌が多いため、青あるいは紫の花が多いです。

紫陽花

開花する時期

紫陽花の花が咲く時期は、本州では一般的に5月から7月前後です。一方、本州と比べて開花時期が約2ヶ月遅くなる北海道では、夏の到来を告げる花として知られ、7月の中旬頃に見頃になります。7月下旬から8月下旬頃、花が咲き終わるのを見計らって花から二節くらい下の部分を切り戻します。なお、紫陽花は咲き終わっても花が散ることがないので、株のためにも出来る限り早めに切り戻しを行いましょう。

なお、今年開花した花の下の部分にある芽が花芽になります。そのため、切りすぎてしまうと翌年花が咲かなくなる可能性があるので注意して下さい。基本的には花が咲いた枝を切って、今年花が咲かなかった枝は残すことが大切。その理由は、花が咲かなかった枝は次の年に花を付ける可能性が高いからです。また、紫陽花は10月頃になると翌年に咲く花芽ができます。

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植付の時期

通常、紫陽花の苗は根が鉢の中いっぱいに張り巡らされてしまうと根詰まりを起こすので、1年に1度は大きい鉢に植え替えします。土の表面に紫陽花の根が見えたり、根が底の穴から出るようになったら植え替え時です。

苗木を地植えにする場合は、紫陽花が休眠期に入る冬に行うのがポイント。寒さが厳しい年や北陸地方であれは、3月から4月に行っても大丈夫です。要するに、真夏や真冬などの極端な気温を避けて行うのがコツです。

植え替えの際には、紫陽花の根が傷つく可能性が高くなります。根が傷ついて水が吸い上げられなくなると、乾燥して枯れてしまう場合もありますので注意して下さい。

地植えを行う時は、鉢から苗を取り出したらそのまま土の中に植えます。地植えを行った後はその周囲を軽めに踏み固めて、根が張るまではしっかりと固定して水をやりましょう。ちなみに、鉢へ植え替えする際は、鉢の中が紫陽花の根でパンパンになっていたら、二回り大きい鉢に植え替えます。

紫陽花の育て方

紫陽花は、基本的に直射日光にじりじりと照らされるのは苦手な植物です。そのため、育て方としては夏の強すぎる直射日光は葉が痛む可能性があるので避けた方が無難です。ある程度の湿気があって、日光がたまに当たる程度の明るい日陰なら色づきが良くなります。乾燥し過ぎるのも良くないので、冬に吹く乾燥した風や西日の当たり過ぎる場所を避けます。

水やりに関しては、適度に湿り気がある場所なら雨水だけでも十分成長します。ただし、水はけが悪いじめじめした場所や、コケが成長するような日陰は良くありません。

日当たりが良くて乾きやすい場所であれば、藁を地面に敷いておきます。なお、葉が茶色に変色する場合もありますが、紫陽花は寒さには強い特徴があるので、枯れたと諦めずに春を待ってみて下さい。その際には、株元の部分が乾燥しないようにすることがポイントです。

また、紫陽花は購入時と比べて花の色が変わってしまうケースも。紫陽花の花色が思うように出ない時は、日照時間の不足も一因として考えられます。その場合は、ある程度日光が当たっているかどうかチェックする必要があります。

また、白色以外は、土壌がどれほど酸性か、あるいはアルカリ性かによって紫陽花の花が変わります。思い通りの色が出ない時は、思い切って植える場所を変えるのも一つの方法です。

紫陽花は育て方もそれほど難しくない

紫陽花は植える土壌によって花色が変化する面白さがある植物です。最近は種類も豊富なので、数種類の品種を植えて違いを楽しめる点も魅力です。また、鉢植えにして育てるよりも地植えにした方が水やりなどの管理が容易になります。初心者の人で自宅に庭がある場合は、鉢植えよりもむしろ地植えの方が簡単に育てられる可能性が高いです。

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