花や野菜の苗を植える時間は?

野菜や花を種から育てるのは大変ですが、園芸店やホームセンターではビニール製のポットと呼ばれる容れ物に入った、ある程度生長させた苗が販売されています。これを使えばすぐに育てることができ、特にある程度大きくなるまでは病気や虫が心配な野菜も安心して育てることができます。

ただポットに入れたままでは、花も植物も大きくなりません。必ず植え替えが必要となります。この時季節や天候、温度などにも気を配りながら作業をする必要があります。そこで苗を植えるために適した時間帯や、植え替えの際注意したいことを詳しくご紹介します。


苗は植え替えが必要!

野菜や植物は、基本的には種を植えて生長させます。ただし種から育てる場合、病気になっていたり弱っている種を見分けることができないため、ある程度育ててから弱いことが分かることもあり、全ての種からよい苗ができるわけではありません。

そのため園芸店やホームセンターでは、ある程度生長した苗を販売しています。そうすれば虫もつきにくく、また強い苗を選んで購入することも可能だからです。このように便利な苗ですが、鉢植え代わりに使われているビニール製のポットは、苗の生長を一時止めている状態です。そのため、苗は買ってきてすぐに植え替える必要があります。その理由はこちらです。

いくら水やりをしてもポットでは保持できない

ポットには土がほとんど入っていません。それは種から育てた苗を土から出して、そのままポットに入れ替えているためです。そのためポットの中には土がなく、ただし土がなくても空気中の酸素や水分を吸収し、ある程度苗は大きくなるため、ポットの中は根でいっぱいになってしまいます。この状態で水をやっても、ほとんど流れてしまって苗が吸い込むことはできません。

根が伸びるには限界がある

ポットの大きさは決まっているため、それ以上植物はポットのために根を伸ばすことができません。そのため植物の生長が止まってしまい、野菜など実をつける植物も花を咲かせて実をつけるというサイクルから外れてしまいます。根の生長が止まると水分や栄養が取り入れられなくなり、やがて枯れてしまいます。

土がない状態では栄養不足になる

ポットには土がほとんどないため、入れたまま放置しておくと生長に必要な栄養分だけでなく生命を維持するために必要な栄養も不足してしまいます。そのため買ってきた苗は早急にポットからだし、鉢植え、もしくは畑や庭に地植えをすることが必要なのです。

植え替えに必要なものは?

ポットに入った苗を、鉢やプランター、また畑に植え替えるには道具が必要となります。今後も必要となるものですので、あらかじめ用意しておきましょう。

移植ごてや熊手

苗を植えるために必要な穴を開けるための道具が移植ごてです。小さなシャベルを使う方法もありますが、鉢植えと地植えでは幅が大きいものと短いものと揃えておく方が便利なので、移植ごてで自分の持ちやすい物を用意しましょう。熊手は庭や畑で、固くなった土をほぐす時に便利です。プラスチック製では十分に土を崩せませんので、鉄製のものがおすすめですが、側面で怪我をすることもあるので使用する際には軍手やグローブも一緒に用意しましょう。

グローブやエプロンなどのウェア

庭や畑では、土の汚れが衣服につきますので、専用のガーデニング用ウェアを用意しておくと便利です。特に土を掘り起こす際には、滑り止めのついたグローブがおすすめです。虫から身を守り、薬品の飛び散りも防ぐことができます。専用のウェアを必ずそろえなければいけないわけではありませんが、怪我を予防するためにも用意しておくといいでしょう。なるべく素肌は表に出さないよう、長袖や長ズボンをはいておくのがおすすめです。

土や肥料

植え替えをする植物や野菜に合わせて、土や肥料も用意しておきましょう。それぞれ合うものが違いますので、事前にチェックしておきましょう。地植えをする場合には事前に土を耕して空気を入れ、肥料を入れて整えておく必要があります。

鉢に入れる石や網

プランターや鉢に植え替える場合には、底の水はけ口をふさぐ石や網も用意しておきましょう。虫の侵入を防ぐ役割もあります。石は大きなものから小さいものまでいくつか用意し、段階的に入れ込むことで根が呼吸をしやすくなり、根腐れを防ぐことにもなります。

ジョウロ、霧吹き、ホースなど

水やりをする際に必要な道具です。鉢植えやプランターの場合、土が水で跳ね飛ぶこともあるので、ジョウロを使うようにしましょう。霧吹きは葉の裏側をきれいにしたり、虫がついた時に流すために使います。ホースは広範囲の水やりに適していますが、勢いが強いと苗を倒すこともあるので、手元で水勢を調節できるものを選ぶといいでしょう。

マルチシートやネット

必ず必要というわけではありませんが、あると便利な道具です。マルチシートは地植えをする際に畝に張るシートで、雑草が生えることを防ぎ、地面の温度上昇を緩和します。遮光ネットは夏の日差しから植物を守ります。また苗はある程度大きくなるまでは不安定なので、支柱やネットを使って苗を支えたり風から守ることも必要となります。鉢やプランターの場合は、日の当たり具合や風通しに合わせて移動が可能なので、植物や野菜を育てることになれていないのなら、地植えではなく鉢植えがおすすめです。

苗は購入したらなるべく早めに植え替えが必要ですが、購入した季節によってはすぐに植え替えをしない方がいいこともあるので、次で詳しくご紹介していきます。

広告

植えるのに適した時間帯

野菜は春植えのものと秋植えのものとがありますので、それぞれ適した時期に合わせて植え替えをするようにしましょう。ポットで販売されているものは、植え替えに適した時期に合わせて販売していますので、購入したらなるべく早めに植え替えをおこなうのがおすすめです。

植え替えに適した時間帯は、季節によって変わります。気温が高い時期は、苗を植え替えても周囲の温度が上昇して苗が弱ってしまいます。この時期には涼しくなる夕方が植え替えに適しています。逆に涼しい時期は、午前中に植え替えを行うことで、根が土につきやすくなります。あまり寒い時期に植え替えをすることはおすすめできませんが、どうしても間に合わない場合には、ある程度温度が上がってから植え替えるようにしましょう。

天候にも気を遣う

さらにポットの苗を植え替えする時には、気候にも注意が必要です。植え替えする際には、晴れた日よりも曇りの日がおすすめです。晴れの日の植え替えは、場所によっては強い日差しが当たるので苗にダメージを与えてしまいます。曇りの日で、雨が降らないような天気の日を選ぶようにしましょう。

また春植えの野菜や植物の場合、梅雨に入る前の植え替えがおすすめです。これは梅雨の雨によって豊富な栄養が土に含まれるようになるからです。ただしタイミングが遅いと、夏になって急激に温度が上がってしまい、かえって生長を止めてしまうことになります。また風が強い日に植え替えをすると、苗が倒れたり土が飛ばされてしっかり根がつかないこともあります。穏やかな天候の日を選んで植え替えをすることも必要です。

植え付けの手順

植え付けの手順は、鉢植えの場合も地植えの場合も変わりません。まず先に鉢やプランターは事前に石やネットを敷き、土を入れておきます。地植えの場合は植え付けの場所にきちんと畝を作るなどして下準備をしておきましょう。

  1. 植え付ける場所に穴を掘ります。苗が入るぐらいの深さに土を掘ります。穴を掘った後、ポットを入れて確認しましょう。
  2. 掘った穴にジョウロなどで水をしっかり注ぎます。
  3. 穴の中の水が引いたら、ポットから苗を取り出します。
  4. 苗の根元を指で押さえ、ポットをひっくり返し、ポットだけを上に引っ張って抜きます。
  5. そのまま苗には触らないようにして、穴に入れます。
  6. すき間を埋め、苗の上にもしっかり土を入れます。
  7. 苗の元を土でしっかり押さえてから、ジョウロでたっぷり水を与えましょう。

鉢やプランターに植え替える場合は、土の高さにも注意が必要です。あまり鉢のぎりぎりまで土を入れてしまうと、水やりをするたびに土が流れてしまいます。先に入れておく土は、縁から1cmから2cm下まで入れるようにしましょう。

また穴に苗を入れ、土を周りに入れる時には、移植ごてを使うよりは手で土を入れ、割り箸など細い棒ですき間を埋めるように入れるようにしましょう。根の部分にすき間ができてしまうと、根はそれ以上伸びることができなくなってしまいます。また移植ごてを使うと根を傷つけてしまうことがあります。土を寄せる時だけに移植ごてを使い、後は手でしっかり入れ込むようにしましょう。

土を押さえる時には、力を入れすぎないことも必要です。さらに花や野菜によって根の伸び方が違うため、あまり深く穴を掘るとかえって生育を妨げることにもなるので、事前によく確認しておくことが必要です。

植え付けた後にも注意が必要

苗を植え替えただけで、植え替えが完了したわけではありません。根が定着するまでにはある程度時間がかかりますので、様子を見るようにしましょう。

苗がふらつくようなら支柱で支える

苗の伸び具合によっては、しばらく安定しないことがあります。この時期にはちょっとした風や雨で茎が折れることもありますので、様子をみて支柱を使うなどしましょう。

水やりはしっかりと

土の表面が乾いたらしっかり水やりをしましょう。鉢植えの場合、勢いよく下から水が流れ出すこともありますが、気にせずに与えましょう。地植えの場合は逆にそれほど水やりは必要ないので、苗の状態を見ながら、土が乾いたら水やりをします。

コンクリートに直置きしない

ベランダに鉢やプランターを置く時には、直置きをしないようにしましょう。コンクリートは熱がこもりやすく、夏場などは温められたコンクリートからの熱が鉢に伝わり、根が傷んでしまいます。スノコを敷くなどして通気性をよくすることが必要です。

肥料のやりすぎに注意する

園芸や野菜用の土には、あらかじめ肥料が混ぜ込まれていますので、植え替えをする際に肥料を追加する必要はありません。ただし生長する時期に合わせて、肥料を与えることは必要です。液体肥料を使うなどして、適宜栄養を与えるようにしましょう。

野菜は種類によっては深く根を張るため、鉢やプランターで植えられないものもあります。苗を購入する際には、鉢植えしかできない環境である場合には、それに適した種類のものを購入するようにしましょう。

広告
広告