空気をきれいにする効果が高いことで話題になったサンスベリア。丈夫なため育てやすいことで人気なのですが、長く上手に育てるポイントについてご存知でしょうか。今回はサンスベリアの特徴・育て方・植え替え方法までご紹介していきます。
「サンスベリア」とは?
サンスべリアはリュウゼツラン科、常緑の観葉植物で分厚く、細長い葉を生やします。南アジアやアフリカなどの乾燥地帯が原産で、乾燥と暑さに強いためとても育てやすいのが特徴です。また、日が当たらなくても育つことから、オフィスや飲食店などの店内でもよく見かけます。見栄えがする上にとても育てやすいことから贈り物にもよく使われています。シマ模様の品種はトラの尻尾のように見えることから、和名では「トラのオ」とも呼ばれています。
育て方のポイント(水やりや置き場所など)
比較的初心者にも育てやすいサンスべリアですが、枯らさず長く楽しむためにはいくつかのポイントがあります。育てる前に必ずチェックしておいてください。
ポイント1:置き場所は日が当たる室内で
室内でも十分育てられるサンスべリアですが、日光を好む植物でもあるので、できるだけ室内の日が当たりやすい場所に置いてください。適温は20〜25度と言われていますが、1日に数時間当たるだけでも十分なので、午前中の窓辺など部屋の日が当たる場所を探しましょう。日差しが優しい春や秋の季節には、数時間戸外に出して日に当ててもOKです。夏の直射日光に当てると葉やけの原因になってしまうので夏の戸外は厳禁です。
また冬場10度以下になると成長がストップしてしまうので、その場合は10度以上が保てる室内に移動してください。
ポイント2:水やりは季節によって変える
サンスベリアは肉厚の葉に水を貯める性質があるため、水をやり過ぎると根腐れの原因になります。
春から夏にかけての生長期は、鉢の表面の土が乾いたらたっぷり水をやり、底に水がたまらないようにしておきます。冬になり気温が8度以下になると、休眠状態に入るので水やりはほとんど必要ありません。水やりをするにしても2〜3ヶ月に1度で十分です。冬場は乾燥ぎみに育てることがポイントなので、それまでと同じペースで水を与えないよう気をつけてください。
ポイント3:生長期には肥料を
5〜9月の生長期には元気に育つよう肥料を与えます。液体肥料の場合は水やりのかわりに2〜3週間に1度、固形肥料の場合は株から離れた土の上に2ヶ月に1度置いておきます。
ポイント4:害虫予防には葉に霧吹きで水やり
サンスベリアの葉が枯れてきたら根腐れか害虫のしわざです。葉の裏にハダニがついていたら殺虫剤で駆除してください。すぐに広がるので早めの対策が大切です。普段から葉の両面にこまめに霧吹きで水やりしていると、害虫予防になるのでお試しください。
土の表面が白くなっていた場合は水のやりすぎによる根腐れです。しばらく様子を見てもそのままであれば、復活は期待できないので思いきって処分しましょう。
2年に1回の植え替えも大事!
サンスベリアは育てていくうちにどんどん根が伸びていくため、鉢の中は根がいっぱいで根詰まりという状態になります。このような状態では根が呼吸できず、根腐れを引き起こしてしまうため、植え替えを行いましょう。2年に1回ほど、5〜6月または10月頃に大きな鉢に植え替えをしてください。
植え替えのやり方
(必要な物)
・今植えている鉢より大きな鉢
・鉢底に敷く軽石と鉢底ネット
・培養土(できれば観葉植物用)
・作業用のビニールシート
・細長い棒や割り箸
(やり方)
1.ビニールシートを敷いた上に鉢をのせ、鉢底ネットと軽石を敷く。
2.培養土を鉢の3分の1ほど入れ、前の鉢からそっと抜いたサンスベリアを入れる。
3.土を足して棒で表面を突きながら土をしっかり鉢全体に押し込む。
4.上からたっぷりと水をやり完了!
上手な増やし方
サンスベリアを増やすには2種類の方法があります。増やすのに適した時期は5〜8月がおすすめです。
株分け
1つめの増やし方は株分け。サンスベリアの根元から新しい芽が出てきたら、土から取り出して新しい鉢に土を入れて植えつけます。
葉挿し
もう1つの増やし方は葉挿しと呼ばれる方法。葉を10cmほどに切って、切り口をよくふいて乾かしたら新しい土に挿します。葉の上を上向きにして挿し、半日陰の場所に置いておきます。新芽が出てきたら鉢に植えつけてください。
サンスベリアは室内に数時間日が当たる場所があれば、簡単に育てられる観葉植物です。水のやり過ぎに注意すればそれほど手間がかからないので、観葉植物を育てるのは難しい…と思っている方にもおすすめ。
大きく成長すれば株分けをするなど、増やして楽しむこともできますし、見た目のインパクトはお部屋のインテリアとしても最適です。天然の空気清浄器とも言われる美しいサンスベリアを飾って心地よい空間を演出してみませんか。