柚子の花が咲かない時の対処法

柚子の香りが好きな方は多いはずです。アロマ、スイーツ、料理、様々なシーンで私たちを癒してくれる香りですよね。でもいつも香りを楽しむばかりで、どんな植物なのかご存知の方は少ないのではないでしょうか。

いろんなシーンで活躍している「柚子」というのはどういった植物なのかを詳しくご紹介いたします。また柚子を育てている方に、花が咲かないのはどうしてなのか、そんな時はどう対処するべきなのかをご紹介いたします。


「柚子」ってどんな植物?

まず初めに「柚子」がどういった植物なのかを知っておきましょう。柑橘系だということはお分かりになりますよね。実は柑橘系の果樹というのは、縁起物として昔から重宝されてきました。「橙(代々)家が栄える」といったことからきています。

柚子の実は、黄色くミカンのような色をしていて、表面はデコボコした感じになっています。実は皆さんもスーパーなどで目にされたことがあるのではないでしょうか。では、どんな色の花を咲かせるかご存知ですか?

白くてとても小さな花なのですが、その香りに癒し効果もあるのでご自宅で育てている方も多いです。開花時期は5〜6月にかけてとなっており、8〜12月ごろに実の収穫期を迎えます。収穫期の中でも10月が一番果汁たっぷりになります。

主な栄養分としてはやはりビタミンCが多く含まれています。レモンの食べられる部分100g中100mgというビタミンCが含まれているのに対して、ゆず果皮の部分は、100g中に150mgもの量が含まれています。

花言葉に「健康美」というものがつけられているだけあって、抗酸化力があり疲労回復効果や、血流を良くしたり、老化を防ぐといった効果も期待できます。

「冬至には柚子湯に入る」というのを聞いたことがありませんか?これは、冬場に冷えた体を芯から温め、血流を良くして風邪を予防するという意味合いが込められているのです。香りもよいのでリラックス効果もえることができます。

その他の花言葉としては、

・汚れなき人
・幸福
・恋のためいき

といったものもあります。

栽培されている産地ですが、最も多いのは高知県になり日本一となっています。そのほかには高知県、宮崎県、愛媛県というようなところで栽培されており、やはり四国に産地が集中していることがわかります。

柚子には種類があるの?

柚子というと1種類しかないと思われがちですが、実は3つもの種類が存在しています。

獅子柚子

見た目が非常にデコボコしていて、ボンタンの仲間になります。別名「鬼柚子」という名前もつけられていて、柚子にしてはかなり大きめなものになります。生で食べるのはおすすめできませんが、マーマレードにするとおいしいです。また柚子湯に使われるのは、こちらのものが多いです。

本柚子

一般の柚子といわれているのはこちらになります。実も皮も本当に良い香りで、酸味は強くなっています。様々な料理に使用されているほか、ジャムなどにしてもとてもおいしいですし、砂糖漬けにも用いられます。

花柚子

白くとてもきれいな花をつけてくれて、花の香りは本柚子とほぼ同じといってもいいでしょう。その香りの強さから、お料理のちょっとした付け合わせにも良く使われています。ただ、果実の方の香りは少し劣ります。用途は本柚子とほぼ同じですが、スーパーで販売されている値段はこちらの方がお手頃価格になります。

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柚子の花が咲かない原因は?

柚子を育てている方で花が咲かないとお悩みの方がいらっしゃるはずです。その原因はいくつか考えられます。

土を長期間同じものを使っていませんか?ずっと土を変えないままだと水はけが悪くなり、根腐れする原因になってしまいます。根腐れしてしまうと、花が咲かないのも納得ですよね。

日当たり

柚子は寒さが苦手な植物なので、日当たりには注意してあげないといけません。成長していく中で葉っぱも増えていつしか重なり合うようになります。そうなると下に隠れたようになっている葉にはお日様の光が当たらなくなってしまい成長も偏っていってしまいます。

剪定していない

先に書いた通り、葉っぱが多くなるとある程度剪定が必要になります。この剪定をしないまま放置すると、栄養の周りも悪くなり花が咲かないということもでてきます。

肥料

決まった時期に追加で肥料を与えてあげなければいけません。その追肥の時期を間違えることも花が咲かない原因の一つです。

花が咲かない時の対処法

剪定をする

日当たりと風通しを良くするためにも、成長し枝わかれして葉っぱが多くつき始めたら剪定を行ってください。邪魔になる部分をカットしてしまうことで、日当たりと風通しをよくするだけでなく、栄養分が必要な部分にしっかりと送られるようになります。

土を交換する

長期間同じ土を使用するのはNGです。植木鉢で栽培されている場合は、定期的に土を新しいものに変えてあげるようにしてください。その際、水はけのよい土を選ぶようにしましょう。

接ぎ木苗

柚子の花が咲くまでには数年かかります。普通の一般的なガーデニングで栽培しているお花なら、年に1回必ず花をつけてくれるものが多いのですが、柚子はそういうわけにはいきません。

ですがそう長くは待てない!という方は、お店で販売されているすでに花や実がついているものを接ぎ木してあげるのがおすすめです。そうすることで、4〜6年たって花を咲かせてくれるようになります。

新芽はつむ

新芽を見つけると「花がもうすぐ!」そう思ってしまうのですが、この新芽は摘んでしまってください。全て摘んでしまう必要はなく、程よくつんで日あたりを良くしてあげてほしいのです。特に花が咲いて2年目以降は、しっかりと新芽をつむことを忘れず行ってあげてください。

摘んでしまった新芽も香りがとても良いので、お料理のちょっとした飾り的な使い方で添えてあげるのもおすすめです。

追肥

花芽がつくのは12〜2月ごろになります。しっかり元気に越冬してもらうためにも追肥してあげなければいけません。追肥は年3回で、3、7、10月に行います。肥料はたくさんありますが、成分にリン酸が含まれているものを選ぶのが良いでしょう。

実は早めに採る

実がなると、柚子の良い香りがするのでついついそのまま放置しておきたくなります。ですが、できるだけ早めに採ることも大切です。一つ残さずきちんと全て採ることを忘れないでください。

このように、花を咲かせるためには手間と時間をかけてあげる必要があります。

柚子の楽しみ方

料理のアクセント

柚子の香りは料理のアクセントになります。よくあるのが柚子の皮を細かく刻んで仕上げにのせたり、大根おろしと一緒に食べるという方法もあります。香りもそうですが、色も鮮やかな黄色ですので、見た目にも料理の彩を添える貴重な脇役となります。

飲み物

最近は柚子を使った飲料も多く販売されています。自宅でも「柚子茶」を冬場にはよく飲まれる方も多いのではないでしょうか。ビタミンが豊富ですので、風邪予防にもなります。「柚子茶」は、柚子ジャムをお湯で溶かすだけなのでとっても簡単です。冷え性の方にもおすすめなので、この機会に飲んでみてください。

調味料

スーパーなどで柚子を使った調味料をよく見かけるようになりました。「柚子胡椒」「柚子ポン酢」などに始まり、ドレッシングや塩、七味などほんとうにたくさんの種類のものが販売されています。料理の味を邪魔することなく、しっかりとうまみを引き立てるという良い仕事をしてくれるものばかりです。柚子がお嫌いでないなら、試す価値ありです。

スイーツ

柚子を使ったスイーツも人気があります。ジャムだけでなくケーキやジェラート、マフィンなど、様々なスイーツに使うことができます。和洋どちらのスイーツにも使用可能なので、デザート業界でも重宝されています。

消臭や芳香

その香りの強さから、玄関やトイレなどの消臭・芳香剤の代わりとしても使用することができます。すぐに腐ることもないので、数か月使用可能です。

柚子湯

これは冬の定番といっても過言ではありません。冬至の日には、銭湯などでも柚子を浮かべて柚子湯を楽しませてくれます。お湯につけることで香も一層増すことから、リラックス効果も得ることができます。

化粧水

知る人ぞ知る柚子の化粧水。種を焼酎に漬けて手作りできます。ただし、お肌に合うあわないがはっきりと分かれます。使用する前には目立たない部分に少量塗って異常がないことを確かめてから使用してください。

ジャムやシロップやお酒

柚子ジャムはメジャーですが、柚子シロップや柚子酒なども自家製で作ることができます。また自分で作るのは面倒な方でも市販でありますし、お酒ならお好きなお酒に柚子の果汁を少しプラスしてみたり、料理に添えるような感じでお酒にも添えてみるのもいのではないでしょうか。

日々の暮らしに柚子の花を

地植えで育てるのがいいのですが、どうしてもご家庭の事情でプランターでの栽培となるご家庭も多いはずです。ベランダで栽培していると、窓を開けると風にのって柚子の香りが漂い、天然の癒し効果を得ることができます。

開花時期になると、白くきれいなお花で私たちの視界からも癒しを与えてくれるとても万能なお花です。

種から育てて柚子の実が成るまでの期間は10年以上と長期間にわたります。花が咲くまでにも数年かかるので、初心者の方は首を長くして待つことになります。また花を咲かせるためには、しっかりと手をかけてあげなくてはいけないこともお分かりいただけたでしょうか。

手間暇かけるからこそ、柚子の花が咲いた時には感動するはずです。

なかなかそこまで待っていられない方は、通販などでも苗木などが販売されています。実がついているものや、何年生苗、接ぎ木苗などいろんな形があります。鉢植えを購入する際は、どういった形の苗なのかをしっかりとチェックしてから購入するようにしてくださいね。

また風水的な面からみても柚子はとても金運に良いとされています。西の方角に置くのが良いので、お試しになってみるのもいいのではないでしょうか。

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