梅雨の代名詞としても知られている紫陽花はピンクや青の花を咲かせています。、雨に濡れてきれいな花を咲かせる紫陽花を育てたい!けれど育て方もわからないし…。そんなときは、基本の育て方から調べてみましょう。植え替えなども調べることでわかります。いろいろなカラーの紫陽花を咲かせたいという人は、紫陽花を知ることからはじめるといいです。
目次
どんなお花?
紫陽花は、5月から7月にかけてきれいなピンクや青の花を咲かせている「梅雨に咲く花」として知られています。丸い手まりのように咲く姿をよく見ると、小さな花が集まっていることがわかります。実はこの花のように見える部分は、「ガク」という葉が変形したものなのです。
ガクは別名「装飾花」とも言われており、一見花びらのように見える色づいたものはすべて紫陽花の葉です。その植えてある場所によってガクの色がさまざまで、見る者の目を楽しませてくれます。その理由は植えてある土にあります。
花のようなガクの色を調整するために必要な土についても、紫陽花の育て方や植え替えたいときは知っておくといいでしょう。また、ガクは種を作る役割を持っておらず、紫陽花の中央に隠れている5枚の花びらと10本の雄しべがくっつくことで種を作ることができます。
紫陽花の育て方
紫陽花を育てるときには、土の性質について覚えておくことが大切です。育て方の基本として、紫陽花を青くしたいときは土を酸性に、ピンクにしたいときは土をアルカリ性にする必要があります。
土の調節をせず、自然な状態で植えて色づく花を楽しみたい!という場合はそのまま苗を植えてみるのもいいでしょう。ですが、もし自分の好みの色のものを咲かせたいというときは土の調節をし、しばらく馴染ませてから植える必要があります。
たとえば、青色にしたいときは赤玉土(小粒)5に腐葉土3とピートモス2の割合で10日間から2週間ほど馴染ませてから苗を植えます。ピンクの紫陽花を咲かせたいときは、赤玉土(小粒)を7、腐葉土3にして混ぜた土を同じく2週間ほど馴染ませてから苗を植えるといいです。土の割合で酸性、アルカリ性の土を作っておくのがポイントです。植え替えをするときにもこの土の割合は意識しておきます。
水やりはたっぷりと!紫陽花は乾燥がきらい
紫陽花の育て方のもうひとつの基本が、苗を植える時期を知ることです。苗を植える適期は3月から4月、または9月とされています。もし紫陽花を育てたいと思ったときは、春か秋ごろに苗を用意しておきましょう。苗は1年中購入することができますが、適期に植え替えることで元気に花を咲かせることができます。
また、植物の育て方で大切なのが水やりと肥料です。紫陽花の水やりは、鉢植えなら土の表面が乾いている状態で鉢底から流れ出るほどたっぷりと水をやります。紫陽花は乾燥を嫌う植物です。
夏は朝と夜の2回、土の状態を確認します。直接植えているときも、夏で乾燥気味の場合は水やりをきちんと行うことが大切です。そして肥料をきちんと与えることも忘れずに。紫陽花の花をきれいに咲かせるためには適量の肥料を与えることが大切です。
春の苗を植えるとき、それから花が咲いた後の夏ごろ、冬の寒くなる12月中旬から2月上旬には、それぞれ1回ずつ肥料を与えます。花が咲いた後には薄めた液体肥料を10日に1回程度。即効性があるものならなおのこといいです。しっかりと肥料を与えることで、紫陽花の生育がよくなります。植え替えをするときにも時期をみましょう。
予防と退治できる方法で紫陽花を守る
紫陽花を育てていると悩むのが病気や虫です。育て方を勉強すると植え替えや肥料、土の作り方と同じくらい大変だといわれています。たとえば、黒点病(黒星病)というものです。葉に黒色の斑点が出てきて、葉が落ちてしまったというときは病気です。窒素が多くならないように注意をすることで避けることができます。
また、鉢植えなら病原菌が好むといわれている高温多湿な環境を避けることでも予防することが可能です。あらかじめ総合殺菌剤を定期的に土に散布しておくことで予防に効果があるといわれています。葉や花が粉をまぶしたように白くなってしまう「うどんこ病」も聞いたことがある人もいるでしょう。
この病気だと、光合成ができずに葉から栄養分が吸収され、生育不良に陥ることがあります。その結果、花が咲かなくなる場合もあるのです。うどんこ病を見つけたら、すぐに効果的な薬を散布します。カミキリムシやハダニなど、害虫も心配です。カミキリムシは穴を探して針金や殺虫剤を、ハダニは酢やとうがらしなどを薄めたものを霧吹きで葉っぱに吹きかけることで退治できます。植え替えをするときには、しっかりと確認しておくといいです。
基本的には必要なし!植え替えや剪定のポイント
紫陽花を鉢植えで育てている場合、植え替えをしなければいけない時期があります。それが花が咲き終わった7月下旬から9月頃です。一回り大きな鉢に植え替えておくことで、根詰まりを起こさないようにできます。紫陽花の性質として根詰まりを起こしやすいというものがあり、1年から2年ごとに、1回は植え替えが必要なのです。
また、大きくなった紫陽花は、邪魔にならない場合は剪定などのお手入れをしなくても大丈夫です。もし樹の形や高さを調節したい、スペースに余裕がないなどの理由があるときは、花が咲き終わる6月から9月頃に剪定するといいでしょう。高さを調節するなら、咲き終えた花のすぐ下の節を目安にカット。
樹の形を整えるときは、内向きになった枝や伸びすぎている枝を選び、株元近くから切り落とすようにします。紫陽花の育て方は、コツとポイントを理解することでスムーズにできます。
コツをつかんで紫陽花の育て方で植え替えをスムーズに!
紫陽花の育て方は土のpHがとても大切です。土の状態を調節することで、青やピンクだけではなく色を選んで紫陽花を育てることができます。植え替えの時期や肥料のやり方、水やりのコツなどを覚えておくと、自分好みの紫陽花を長く咲かせることができるでしょう。上手に育てることで、毎年梅雨の時期には紫陽花の可憐な姿を見て楽しむことができるようになります。