紫陽花の育て方や肥料について

梅雨の季節に近づくと赤や青に色づいた花を咲かせるのが紫陽花です。丸い小さな花が集まって雨に濡れている姿はどんよりした梅雨の季節を華やかにしてくれます。日本には古くから存在する花の一つで、奈良時代から色を変えていく紫陽花の様子を短歌などでも詠まれていたのです。そこで日本人にも馴染み深い紫陽花の基礎知識や育て方について紹介します。

とんなお花?

紫陽花はアジサイ科のアジサイ属に所属している花で、日本や中国、台湾やアメリカが原産です。落葉低木で、樹高はわずか1メートルから2メートル程度です。葉っぱは葉脈がはっきりしていて、光沢があるのが特徴になります。紫陽花の花とされている部分は実際には花ではなく、葉っぱが変形して出来た萼というものです。萼は装飾花と言われていて、外から見ると花びらに見えるのが他の植物との大きな違いになります。

花の色は青や紫、ピンクや白、褐色や緑、アンティークカラーなど様々です。萼は根っこから養分を吸収することで色が変わり、酸性なら青色に、アルカリ性なら赤色になります。紫陽花は元々ピンク色ですが、土に含まれるアルミニウムが紫陽花のアントシアニンとくっつくと青色に変化します。

根っこが吸収する量によって濃さが変わるケースもあるのです。また紫陽花が枯れる時期になると花は老化し、どのような色の紫陽花でも赤やピンク色になっていきます。

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紫陽花の開花時期

紫陽花が開花するのは5月から7月で、見頃の時期となるのは梅雨の季節でもある6月から7月です。毎年同じ時期に咲くこともありますが、気象状況などによって前後する場合もあります。紫陽花の種類や育て方、植えた時期によっては開花時期が早まったり、逆に遅くまで花が咲いて秋まで楽しむことも可能です。剪定をすれば春から秋が開花時期となり、何度も紫陽花の花を咲かせられます。枝のカットの仕方やどのくらい土に戻すかによって開花時期や紫陽花の大きさは変わります。

また本州よりも紫陽花の開花が2ヶ月遅い北海道では夏の訪れを告げる花の代表となっていて、開花時期は7月中旬です。見頃を迎えるのは7月の終わりに近づいた時期になります。

梅雨や夏の時期になると紫陽花を鑑賞する為のイベントが全国で行われたり、開花情報がインターネットで公開されたりします。さらに開花時期に近づくと紫陽花の苗もたくさん店頭に並び始め、その種類も増えていくのです。

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紫陽花の種類

紫陽花には100種類以上の品種があるのが特徴で、品種改良も盛んに行われています。萼が球になっている手まり咲きや幾つかの萼が並んでいる八重咲き、萼が周りを縁取るようになっているガク咲きなどがあります。

手まり咲きの紫陽花で代表的なのがホンアジサイで、ガクアジサイを改良して出来た種類です。園芸種の一つで、日本では最も有名な紫陽花の品種です。花の形が手まり咲きになっていて、ヨーロッパのセイヨウアジサイとよく似ていることから見分ける為にもこの名前になったという歴史があります。

八重咲きで星のような形の花が楽しめるのが、ダンスパーティーという名前の紫陽花です。花の形が可愛らしく、その花が風に揺れている様子がダンスをしているようだとこの名前が付けられています。土の種類や光に当たる時間などによって花の色が変わっていくのが魅力です。ガク咲きのヤマアジサイは水の多いエリアに生息していて、沢の近くで見かけることが多いことからサワアジサイと呼ばれています。花や葉っぱが小ぶりです。

紫陽花

紫陽花の育て方

紫陽花の苗を植えるのは春の時期で、ベストなのは3月から4月です。秋にも植え付けることができ、秋に植える場合には9月にします。苗は一年を通して手に入れることが出来るので、植え付けの時期になったら準備をしておくと安心です。鉢植えと地植えのどちらでも育てることが出来ますが、花の色を自分の好みの色にしたいときには管理が楽な鉢植えを選びます。

鉢植えは苗よりも一回り以上大きい鉢を用意して、鉢の底に軽石などを敷いたら土を入れます。苗をポットから取り出して根本をほぐしたら植え付けるだけです。苗が安定していなければ土を周りに加えて、最後にたっぷりの水を与えます。

紫陽花は水不足を嫌う植物なので乾燥させないように注意し、土の表面が乾いたらたっぷりのお水をあげるようにします。暑い季節は水不足になりやすいので、朝方や晩には土の状態をチェックして水やりをするのがポイントです。さらに紫陽花は肥料を十分にあげるとたくさん花を咲かせるので、定期的に肥料を与えて成長を促します。肥料の成分がゆっくり吸収される緩行性の肥料を選択するのもコツです。

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初心者にもおすすめ!紫陽花で気軽に始める園芸

紫陽花は植物の中でも生命力が強く、園芸の初心者でも育てやすいです。鉢植えや地植え、どちらでも簡単に育てられるので初心者に向いています。大切に育てれば長い間楽しめるので、お手入れも楽しくなります。育て方や肥料のやり方などを間違えなければ上手に花を咲かせられるので、事前に育て方などを勉強しておくと良いです。

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