インテリアにもなる「ヒヤシンス」の水栽培のやり方と注意点3つ

インテリアにもなる「ヒヤシンス」の水栽培のやり方と注意点3つ

ギリシャが原産のヒヤシンスは、球根から茎を伸ばした細長い形が特徴のある花です。春の開花時には、紫や赤、白などの花を咲かせ、その香りは香水にも使われるなど人気があります。部屋のインテリアにもぴったりで、育てやすいヒヤシンスの栽培方法と注意点について、詳しくご紹介します。

ヒヤシンスはどんな花?

日本には江戸時代に伝えられたヒヤシンスですが、本格的に栽培が始まったのは大正時代に入ってからです。水栽培で簡単に育てることができ、球根から伸びた茎の中心から花茎を伸ばし、花を咲かせます。

一般的に園芸用として流通しているヒヤシンスは、ダッチ・ヒヤシンスというオランダで品種改良されたもの、そしてローマン・ヒヤシンスというフランスで品種改良された2つの系統のものです。ダッチ・ヒヤシンスは、たくさんの花が茎に咲き、ローマン・ヒヤシンスは百合に似た大きな花をつけ、花茎が数本生えてくるのが特徴です。それぞれに魅力がありますが、ローマン系のほうが香りは強く、丈夫だとされています。

草丈が20cmから50cmほどであまり大きくならないため、部屋で飾ることはもちろん、鉢植えや花壇にも多く植えられます。様々な色のあるヒヤシンスですが、ヒヤシンス自体には「遊戯」「勝負」といった花言葉があるほか、色ごとにも違う花言葉があります。紫は「悲しみを超えた愛」で、青は「変わらぬ愛」ですが、赤は「嫉妬」という花言葉になっています。

ヒヤシンスの色は、品種によって決まっていますので、好きな色を咲かせたいときにはその品種で選ぶのがおすすめです。白色ならカーネギー、黄色ならシティー・オブ・ハーレム、青ならデルフトブルーなど、様々な品種がありますので店頭で事前に確認しましょう。

インテリアにもなる「ヒヤシンス」の水栽培のやり方と注意点3つ

ヒヤシンスの水栽培に向けた準備

ヒヤシンスは水栽培のほか、土植えもできる花です。そのためお店では水栽培や土栽培の区別なく球根が販売されていることがあります。ただし水栽培の場合、なかなか芽が出ないことが多く、特に初心者は失敗することも少なくありません。そのため、ヒヤシンスを水栽培で育てる場合、いくつか注意したいことをご紹介します。

水栽培をする際の注意点

水栽培に適した球根を選ぶ

水栽培をするヒヤシンスは、ダッチ・ヒヤシンスの系統を選ぶようにします。ダッチ・ヒヤシンスは花茎が1本だけであるため、成長しても問題ないのですが、もう一つの系統であるローマン・ヒヤシンスは花茎が数本生えるため、成長するとバランスが崩れ、倒れてしまいます。

さらに球根を選ぶ際には、芽が出ている芽出し球根がおすすめです。比較的成長しやすい球根の目安ともいえますので、水栽培が初めてならぜひ芽出し球根を使うようにしましょう。また球根がしっかりとしていて重みがありカビや傷の付いていないものを選びます。水栽培の場合、球根は1回花を咲かせると次に花を咲かせることはできません。そのためもし失敗してしまうと花を見ることができませんので、十分に注意して購入しましょう。

容器を選ぶ

ヒヤシンスを水栽培する際に、必要となるのが容器です。ヒヤシンスの水栽培用に作られたヒヤシンスポッドを購入するのが、すぐ始められて便利です。ヒヤシンスポッドはガラス製のものとプラスチック製のものとがあり、ガラス製は価格が高めですが、耐久性がありますので毎年使うことができます。

またペットボトルの上部を切り取り、飲み口を逆にして漏斗のように本体に合わせて接着した容器を手作りして使うこともできます。たくさんの水栽培をおこないたいときには、リーズナブルでおすすめです。ただし手作りのものを使う際には、球根が水に浸かりすぎないよう深さに注意します。

広告

ヒヤシンスの水栽培のやり方(お手入れ)

秋球根であるヒヤシンスの水栽培は、10月から12月の間に始めましょう。さらに球根にはシュウ酸が含まれ、肌が弱い人はかゆみを起こすことがありますので、手袋を用意しましょう。

水栽培の方法

1.容器をきれいに洗う
2.球根に付いた土を傷つけないように落とし、水ですすぐ
3.容器に根腐れ防止剤と水を入れる
4.ヒヤシンスの球根を上に乗せる
水は、球根の根の部分が浸かるあたりまで入れるようにしましょう。

根は始めてから1,2週間ほどで伸び始めます。1ヶ月ほどたったら、日光の当たる場所に移動させます。全体に日光が当たるよう、容器を回すようにします。約8週を過ぎると花が咲き始めます。

インテリアにもなる「ヒヤシンス」の水栽培のやり方と注意点3つ

ヒヤシンスの水栽培の注意点

特別な道具も必要なく、簡単に始めることができるヒヤシンスの水栽培ですが、きちんと手入れをおこなわないと球根がカビてしまったり、また腐って生育に失敗するといったことも起こります。そういった事態を防ぐために、以下のことに注意しましょう。

ヒヤシンスの水栽培に失敗する原因

1.温かい場所に置かない

水栽培を始めて1ヶ月の間は、寒い場所で育てる必要があります。冷蔵庫に入れる、もしくは段ボールやアルミホイルで容器を多い、ベランダなど屋外において、寒さにあてるようにしましょう。

2.容器と水の取り替えを忘れない

水につけたらそのままでも大丈夫、と思っていませんか。水が汚れると球根にカビが生え、腐る原因となります。根が伸びるまでは1週間に1回、そのあとは月に2回ほど水を取り替え容器もきれいに洗いましょう。取り替え用の容器を事前に用意しておくと便利です。また根が絡まってしまうのも球根を弱らせる原因になりますので、まめに観察するようにしましょう。

3.水を入れすぎない

根の部分が完全に水に浸かったままだと、根腐れを起こしてしまいます。水栽培の最初は根の付いた先まで付けますが、根が伸びてきたら球根の下に1cmほどすき間をあけて、水に浸からないよう量を調節するようにしましょう。

気軽に始められる水栽培ですが、まめに観察し、成長具合を見ながら手をかけ、きれいな花を咲かせてくれるまでしっかり面倒を見てあげるようにしましょう。

広告
インテリアにもなる「ヒヤシンス」の水栽培のやり方と注意点3つ
広告