毎年辛い花粉症。花粉症対策グッズや薬を服用しているという方も多いのではないでしょうか。また、症状によっては耳鼻科通いが続いたりと大変ですね。そんな辛い症状を和らげてくれる効果がなんとハーブティーにあるのです。お茶を飲むだけで辛い症状が緩和できるなんて嘘のようですが、ちゃんと効果があるのでぜひお試しください。そこで今回は花粉症の症状を吹き飛ばしてくれる、効果的なハーブティーをご紹介しましょう。
花粉症の症状とメカニズム
花粉症とは、スギ・ヒノキなどの植物花粉が原因で起こるアレルギー症状です。
アレルギーを起こす植物はたくさんあり、代表的なものはスギやヒノキですが、他にはシラカバ、クリ、オリーブ、コナラやイネ科、キク科の植物に反応する方もいます。
多くの植物にアレルギー反応をしめす花粉症の場合、一年中症状に苦しむことになります。
これら植物の花粉がどうして辛いアレルギー症状を引き起こすのか見ていきましょう。
花粉が鼻粘膜や目から侵入すると、それを受け入れても良いものかどうかをリンパ球が瞬時に判断します。異物だと判断されるとリンパ球は「lgE抗体」を作って異物に対応しようとします。
抗体が出来上がった後に花粉が侵入してくると、lgE抗体が肥満細胞にくっついて、ヒスタミンなどの物質が分泌され、体外へ排出しようとくしゃみや鼻水、涙が出るのです。これが花粉症のメカニズムです。
ちなみに鼻づまりは異物である花粉を中までで入れないようにする防御機能のひとつです。
花粉症の症状は個人差があり、その年によって症状が違うという方もいますが、おおむね鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、目の充血、のどの痛み、のどのかゆみ、咳、皮膚のかゆみなどです。
日本における花粉症
日本で花粉症に悩んでいる方は約4人に1人といわれるほど、多くの方が毎年辛い症状に悩まされています。
花粉症は正式には「季節性アレルギー性鼻炎」という病名で、日本人に花粉症が多い理由は自然環境や歴史的背景が原因となっています。
第二次世界大戦復興のため、多くの木を伐採したことに起因する災害がたくさん起こったため、1950年代に各地でスギやヒノキが植林されました。その30年後成長がピークに達したスギやヒノキから大量の花粉が飛ばされることになりました。
また都市開発によってコンクリートやアスファルトが増えてきましたが、これらは花粉を吸収しないため、車の排気ガスなどで飛ばされ、体の中に入りやすくなったのです。
花粉症に効果的なハーブティー
花粉症は薬に頼らなくてもハーブティーを飲むことで症状を緩和できるので、薬に対してアレルギーがある方や忙しくて病院へいけない方、薬嫌いの方におすすめです。
1.ネトル
ネトルはビタミンやカルシウム、鉄分、カリウムなどの栄養が豊富に含まれているハーブで、抗アレルギー作用があります。
2.カモミール
カモミールにはジャーマン種・ローマン種の2種類があり、飲みやすいのはジャーマン種なので、初めて挑戦する方はこちらを選ぶと飲みやすいでしょう。粘膜の過敏症緩和、ヒスタミンの生成抑制効果があるので、目のかゆみにも効果を発揮します。ただしキク科アレルギーの方は避けましょう。
3.エルダーフラワー
抗アレルギー作用で症状を緩和してくれるだけではなく、精神的な不安を取り除く効果もあります。マスカットのような香りで飲みやすいハーブティーです。また抗ウイルス作用もありますから、風邪をひいたときにもおすすめです。
4.ペパーミント
ペパーミントにはヒスタミンの分泌を抑制したり、炎症を鎮める効果があります。また解熱作用や発汗作用もあるので、風邪にも効果的です。咳や痰を鎮めたり、鼻水や鼻づまり症状を緩和してくれます。
5.ユーカリ
ユーカリには毒がありコアラしか食べられないというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、実はハーブです。抗菌作用や抗ウイルス作用があり粘膜の炎症を鎮めます。うがい薬の代わりとしても効果的です。
6.エキナセア
「インディアンのハーブ」とも呼ばれているハーブで、抗ウイルス作用があります。また免疫力も高めてくれるので、花粉症・風邪対策にぴったりです。キク科アレルギーをもっている方・妊婦・授乳中の方は飲まないでください。
7.メリッサ
爽やかな香りと飲み口で、ストレスを和らげます。抗ヒスタミン作用があり花粉症の症状に効果があります。
8.タイム
スパイスとして有名なタイムですが、咳や痰、のどの痛みなど呼吸器系の症状緩和におすすめです。またうがい薬の代わりとしても効果があります。高血圧の方や妊娠・授乳中の方の長期使用は控えてください。
9.ルイボス
ルイボスはダイエットハーブとしても有名ですが、アンチエイジング効果が非常に高いので「不老長寿」のハーブとして、親しまれてきました。活性酸素を取り除いてくれるので様々なアレルギー症状を緩和します。
10.リコリス(甘草)
リコリスは日本では甘草と呼ばれていますが、その名の通り砂糖の約50倍もの甘みがあります。抗アレルギー作用や炎症を鎮める効果があり、咳や痰といった呼吸器系症状や目の充血を緩和します。高血圧の方や妊娠・授乳中の方は飲まないでください。
11.アイブライト
アイブライトは古くから目の病気に対して効果があると民間療法において利用されてきました。花粉症による目の充血や痒みだけではなく、疲れ目やドライアイなどにも効果があります。また目だけではなく鼻水やのどの痛みといった症状も緩和します。
12.シソ
抗ウイルス作用や発汗作用があり、花粉症や風邪に効果があります。またリラックス効果や食欲増進効果もあるため、食欲がないときにもおすすめです。
13.フィーバーフュー
フィーバーフューにはヒスタミンの分泌を抑制する働きがあり、花粉症の症状を緩和します。また片頭痛や喘息にも効果があります。
14.マリーゴールド
黄色やオレンジがかった黄色い花がキレイなマリーゴールドも花粉症症状を緩和してくれるハーブティです。炎症を鎮める効果がありますから、のどや鼻の症状を緩和します。
15.レッドクローバー
レッドクローバーにはのどの痛みや咳症状を緩和してくれる効果があります。インフルエンザなどの感染症や更年期障害の症状緩和にも効果的です。ガン予防効果も期待できます。
16.ローズヒップ
美白効果が高いとして知られていますが、ビタミンCをはじめビタミン類が豊富なため、粘膜を強くしてくれる効果があります。そのため、花粉症の症状緩和に有効です。
17.ステビア
ステビアには抗アレルギー作用があり、花粉症の諸症状やアトピー性皮膚炎にも効果があります。ほんのりと甘みがあるため、他のハーブとのブレンドも楽しめます。
ハーブティーの飲み方
花粉症に効果があるハーブティーの飲み方は、花粉の飛散が始まる前から飲み始めることです。なぜなら花粉症の症状を予防する効果があるからです。
一度にたくさんの量を飲むよりも、1日2〜3回と小分けにして飲む方がより効果的です。毎日飲むことで効果が発揮されるので、まずは飲む習慣をつけましょう。しっかり蒸らして有効成分を抽出するのがポイントです。
ハーブティーにはリラックス効果もありますから、ゆったりと香りを楽しみながら飲むのがおすすめですが、飲みなれていない方にはハーブティーは癖があって飲みにくいかもしれません。
そんな場合にははちみつを入れると飲みやすくなります。辛い花粉症に備えて自分に合うハーブティーで予防改善しましょう。