セージとは地中海地方などが原産の木で、中世の頃から不死や長寿に結びつけられ、魔除けにも使われていたハーブです。セージが生えている家に病人は出ないともいわれ、女性にうれしい効能も数多くあります。万能薬ともいわれるセージの効能について、詳しくご紹介します。
セージとは?
セージはシソ科のハーブで、サルビアの仲間です。地中海沿岸が原産で、爽やかな香りとほろ苦さがあり、肉料理にも使われます。ソーセージの名前の由来もセージから来ています。
セージは香辛料としての使い方だけでなく、その効能を生かしたハーブティーやポプリ、エッセンシャルオイルなど、様々なものに使われています。今では品種も数多く、世界中で栽培されているハーブです。中世からヨーロッパでは魔除けや常備薬としてセージを庭に植える習慣があり、丈夫で育てやすいことから日本でも家庭で栽培している人が増えています。
セージにはどんな種類があるの?
栽培されているセージには、500種類も品種があるとされています。寒さや病気、虫にも強いセージですが、様々な色の花を咲かせるので、園芸種として花を楽しむセージも増えています。家で育てる場合には、以下の品種のものがおすすめです。
コモンセージ
薬効が最も高く、ハーブティーによく使われるスタンダートな品種です。料理や化粧水にも使われます。
クラリセージ
コモンセージと同じく広く栽培されている品種で、料理やハーブティーにおすすめです。
スパニッシュセージ
ローズマリーに似た香りで、料理にもよく使われます。
パイナップルセージ
パイナップルの香りがするセージで、サラダやお菓子などによく使われます。
セージの薬効を活用するなら、コモンセージが一番おすすめです。育てやすいのでぜひお家でも栽培してみてはいかがでしょうか。
女性が喜ぶ効能
セージの代表的な効能には、次のようなものがあります。
殺菌作用
体臭や口臭を解消します。わきがなどの解消効果もあります。
抗菌・抗酸化作用
傷口の消毒に多く利用されてきたセージには、風邪の予防やのどの痛みをやわらげ、口内炎などの炎症を抑える効能があります。気管支炎の症状を緩和する効能もあります。
消化不良・腸内環境の改善
食べ過ぎや胃もたれなどの原因となる、消化不良を解消する効果があります。
ホルモン様作用・収斂作用
ホルモン様作用とは、ホルモンと同じような作用があるということで、セージを摂取することでホルモンのバランスが整います。さらに収斂作用といって肌や血管を引き締める効果があり、更年期障害などによる汗やほてりを抑えてくれます。
血液の循環を促進
脳を活性化し、血液循環を促してくれるので、疲労回復の効能や、抜け毛を防ぎ、フケを防止する効果もあります。女性にとっては、貧血の緩和や生理痛の緩和、ストレス解消など女性特有の症状を緩和してくれるうれしい効果がたくさんあります。
ただしホルモン様作用が強く出てしまう可能性があるため、妊娠中や授乳中の人は長期にわたる使用はおすすめできません。また糖尿病や高血圧症の治療薬を使用している場合、その効果がセージによって阻害されることがあるので、使用しないようにしてください。
セージティーの作り方
独特の香りと苦みのあるセージですが、ハーブティーにすると飲みやすくカフェインも含まれないので毎日飲むにはおすすめです。ではセージティーの作り方をご紹介します。
ティーにするセージはフレッシュなものを
軽くひとつかみほどの摘み立てのセージを用意します。葉も茎も使えますので、痛んだ部分を取り除き、水洗いして水気を切ります。
温めたポットにハーブを入れる
ティーの濃さがわかりやすい、透明なポットを使うのがおすすめです。事前に熱湯で温めておいたポットにセージを入れ、ひたる程度にお湯を入れて、蓋をして蒸らします。3分から5分程度、好みの濃さで蒸らし時間は変えますが、長く蒸らしすぎると苦みが出て香りも飛んでしまいます。
飲み方はお好みで
そのままストレートで飲む以外にも、蜂蜜や砂糖で味付けしても美味しく飲むことができます。
ほかのハーブとブレンドもおすすめ
カモミールやペパーミント、ローズマリーやラベンダーなどとブレンドするのもおすすめです。さわやかで清々しい香りによってリフレッシュできるだけでなく、体を温めてくれる効果も。
セージの活用法、ほかにはどんなものがある?
セージにはハーブティー以外にも様々な活用法がありますので、ご紹介します。
うがいや髪のリンスに
濃く煮出して浸剤を作りましょう。ハーブティーの時よりも、長めに5分から10分蒸らします。茶こしでセージの葉を取り除いて使います。保存はできないので、そのままうがいや髪のリンスに使いましょう。
入浴剤に
セージの生の葉、もしくは乾燥させた葉を布の袋に入れ、浴槽に浮かべます。血行の改善やリラックス効果、髪の毛や肌の改善にも効果的なので、髪を洗う時にも使いましょう
ポプリにして香りを吸い込む
セージには強壮作用があり、落ち込んだ気持ちを引き上げ、集中力を高めます。血圧を下げる効果もあるので、乾燥させて部屋にいつも置いておきましょう。
セージオイルを料理に
洗ったセージをよく乾かし、密封びんに入れます。オリーブオイルを注いで、2週間ほど寝かせます。時々びんを揺すってあげましょう。香りが移ったらセージは取り出し、オイルは料理にそのまま使います。
生の葉で香辛料として
生のセージを刻み、料理に使いましょう。脂肪分の多い料理や、匂いの強い料理などにおすすめです。ハンバーグやソーセージに使うと、その香りが生かせます。
様々な活用法のある万能薬・セージ。ぜひ毎日の生活のおともに取り入れてみましょう。