胡蝶蘭の育て方

様々なお祝いのシーンで贈られることの多い花の一つとして「胡蝶蘭」があげられます。とてもゴージャスなので、ギフトとしてはかなり高い人気を誇っています。お部屋に一つあると、それだけでちょっとセレブな雰囲気を出すこともできますよね。

今回はそんな胡蝶蘭について詳しくご紹介いたします。胡蝶蘭というお花について、花言葉や育て方、季節ごとの管理はどうすればいいのかなど、胡蝶蘭についての情報を集めていますので、参考になさってください。


胡蝶蘭とは?

胡蝶蘭とはその名のラン科の一種なのですが、いがいにも熱帯地方が原産地になっています。原産地は以下の通りとなっています。

・マレーシア
・東南アジア
・オーストラリア
・マレーシア
・パプアニューギニア
・フィリピン
・中国南部

乾燥に非常に強く湿気を好み暑さにも強く、寒さには弱いという特徴があります。

「胡蝶蘭」という名前ですが、日本ではその見た目で蝶々が羽を広げて舞っているように見えるからとされています。ですが海外では少し違っています。

実はこのお花は学名で「蛾のような・似ている」と意味を持つPhalaenopsisという名がつけられています。あの優雅で美しい花を咲かせているのに、この名はちょっと衝撃的な感じがしてしまうのではないでしょうか。名前の由来に関しては、やはり国によって違いがでるものなのです。

胡蝶蘭といえば白いお花のイメージが強いです。他にもピンクや赤、黄色、アレンジなどの色もあり、花の色によって感じも大きく変わります。ですがどの色の胡蝶蘭もやはり優雅さや美しさをもつお花であることは間違いありません。

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花言葉は?

どんなお花にも花言葉があります。このお花にも色によってそれぞれ素敵な花言葉がつけられていますので、ご紹介いたします。

胡蝶蘭の中でもダントツで人気のカラーになります。その人気のカラーに込められた花言葉は「清純」です。その花言葉からも、結婚のお祝いに贈られることがたいへん多くなっています。他には還暦や出産などのお祝いのシーンにも贈られます。

赤・ピンク(桃色)

愛らしいピンクも人気があり、見た目通りとてもロマンティックな雰囲気を持っています。気になる花言葉は「あなたを愛します」「愛します」「親愛」です。もう見た目通りの花言葉ですね。好きな人に贈るお花として人気のカラーです。

ブルー

ブルーの胡蝶蘭はまだ見たことがないという方も多いかもしれませんが、敬老の日や父の日などに贈られることが多いです。「愛」「尊敬」といった花言葉がつけられていることから、目上の方に贈る時におすすめになります。

イエロー・パープル

これらのカラーのこのお花は、まだ一般に流通し始めてからそれほど時間が経過していないこともあって、花言葉というものはつけられていません。ですが、胡蝶蘭そのものに付けられている「純粋な愛」「幸せが飛んでくる」といった言葉は共通ですので、そういった思いを込めて贈ることは可能です。

胡蝶蘭の育て方

胡蝶蘭の育て方のポイントを一つずつ詳しくご紹介いたします。

水のやり方

このお花はそんなに頻繁に水やりをする必要はありません。目安は水苔の表面が全体的に乾いてからやるようにします。株の大きさで水の量は調節していただくとよいのですが、だいたい1株でコップ一杯程度と考えておきましょう。株が小さい場合はお水を減らすようにしてください。

5〜9月は生育期にあたり、水の吸いもよく、すぐに水苔部分が乾いてしまいます。この時期はなるべく気にかけて、乾燥していたらたっぷりとお水を上げるようにしてください。

逆に冬場はほとんど成長しないので、水のやりすぎに注意が必要です。水をやりすぎると根腐れを起こして枯れてしまうので注意しなければいけません。水苔表面がしっかりと乾燥してから水をあげるようにしてください。

ただ最近は暖房でお部屋が暖かく乾燥しやすい環境にあります。状況に応じて、水をやる回数や量などは調節してあげてください。

どこに置くのが良いか

先に書かせていただいた通り、このお花の原産地は熱帯地方です。ですから日当たりの良いところにおいてあげてください。ただし直射日光は葉っぱが焼け枯れしてしまう原因になりますので、その点は注意してあげましょう。

乾燥が気になるときは、葉っぱ部分に水スプレーを少し吹き付けてあげればOKです。エアコンなどを使う時はお部屋も乾燥しやすくなりますので、葉の表面の様子も見るようにしてください。

温度と湿度

暖かいところを好み寒さに弱いという特徴があるので、年間通してだいたい20度くらいの室温がベストです。エアコンの風が直接当たると乾燥して花部分が傷んでしまいますので注意してください。

湿度のベストは40%以上です。最近は各ご家庭で加湿器を利用されている方が多いので、胡蝶蘭をご自宅で育てるなら、湿度管理もしっかりと行うことを忘れてはいけません。

肥料

肥料は薄めた液体肥料を使用します。春ごろから夏場に水やりをやるような感覚であげるようにしてください。注意すべきことは、絶対に水と一緒に与えないということです。液体肥料ですので水分です。水を一緒にやると水分が多くなり根腐れの元となってしまいます。

水やりを1回したら、次の水やりを液体肥料に変えて行うとよいでしょう。

ポイント

季節ごとの管理

3〜5月

寒い冬が終わり春へと向かうこの季節は、まだまだ朝と夜の気温差が大きい時期でもあります。水やりは10日に1回程度で、量はコップ1杯くらいでOKです。注意すべき点は水やりの時間です。夜は冷えるので夕方などに挙げてしまうと、胡蝶蘭の根部分を冷やしてしまうことになり良くありません。

できるだけ気温が高くなる時間帯を選んであげるようにしてください。日中でもよいのですが、午前中の気温が上がり始める時間帯がおすすめです。肥料はこの時期は要りません。植え替えは5月ごろがおすすめですが、2年に1度を目安に行ってください。

6月

日本特有の季節で梅雨時期になります。この時期は湿度も高くなり曇りや雨の日が多くなります。水やりは3〜5月と同様で10日に1回、できるだけ早い時間帯にあげるようにしましょう。湿度も高い季節なので、水の量は少し少な目でもOKです。

日当たりの良い場所に置いていても、この季節はお日様にあててあげられる時間が少なくなりがちです。曇りの日にはカーテンを開けて少しでも自然の光にあてられるようにしましょう。

7〜9月

日差しがさんさんと降り注ぐ季節です。強すぎる日差しに注意してあげなければいけません。できるだけ風通しの良い場所でレースのカーテン越しなどで光にあたるようにしてあげてください。午前中は比較的風もあるので、この時間帯をうまく利用しましょう。

水の量はコップ1杯程度でOKですが、暑くなりますので7日に1回程度の間隔で水を与えるようにします。この季節も水やりの時間は注意が必要です。朝にあげてしまうと、日中の気温の高さで根部分が蒸れてしまいます。できるだけ夕方にあげるようにしてください。

湿気には強い胡蝶蘭ですが、根部分は蒸れに弱いという特徴もあります。蒸れないよう風通しの良いところに置いておくようにすることをおすすめします。

10・11月

暑い夏が終わり、季節は秋へと移り変わっていきます。この時期は朝と夜の気温差が大きくなってくる時期です。ですがこの時期はまだそれほど神経質にならなくても大丈夫です。

午前中にコップ1杯くらいのお水をあげるだけでOKです。水やりは10日に1回程度の割合になります。乾燥していたらお水を与えてあげてください。10月初旬はまだ夏の暑さの名残のように汗ばむ日もあります。できるだけ風通しの良い場所においてあげるようにしてください。

12〜2月

冬を迎え、胡蝶蘭にとっては一番苦手な季節になります。寒さには弱いということを忘れてはいけません。

水やりはできるだけ気温の高い日中にあげるようにして下さい。午後から気温が下がる時間帯に水やりをすると、時間の経過と共に気温が下がり土の温度もどんどん下がります。根が凍ってしまうこともありますので、水やりの時間には十分注意してください。

水の量は1回の水やりはコップ1杯くらいでOKです。半月に1度程度の割合であげてください。お水もとても冷たくなる時期ですので、少しだけお湯を足してぬるま湯にしてあげるのも良いでしょう。

窓辺においていらっしゃる場合、冬場はとても冷えるので、できるだけ部屋の中央当たりで置ける場所を作ってあげてください。

植え替えはどうすればいい?

胡蝶蘭は10年以上も育てることができるものですので、花が散った後に植え替えをしてあげれば長く楽しむことが可能です。植え替えに適しているのは4〜6月頃になります。

花が全て落ちて2年以上植え替えを行っていないなら、思い切って植え替えをしてあげることをおすすめします。

準備するもの

このお花の植え替えには以下のものを準備してください。

用土:水苔やバーク
鉢:バークならポリポット鉢、水苔なら素焼き鉢
ハサミ:消毒をする
肥料

やり方

  1. 花芽をはさみでカットして除去。
  2. 根部分を傷つけないように注意しながら、傷んだ根や黄色い葉や古い用土を除去してください。
  3. 鉢にバークをひとつかみ入れ固形肥料を入れ、さらにバークをひとつかみ程度入れます。
  4. 胡蝶蘭の株を鉢の中心に入れてバークを敷き詰めます。この時根部分が肥料にあたらないよう注意してください。
  5. リ1週間程度は水をやらず、1週間後にコップ1杯くらいの水をやり、その後は週に1回程度状態を見てみずを上げていきます。
水苔の場合は、湿らせた水苔を根の周囲に巻き付けて方鉢に入れます。半月程度水は与えずに放置し、半月後に水をやった後は10日に1度くらいの間隔で水やりをしていってください。

胡蝶蘭のある生活もおすすめ

贈り物として喜ばれ人気のある胡蝶蘭ですが、贈り物でなくても自分用に購入するのもおすすめです。お部屋に胡蝶蘭があるだけで一気に華やかになりますし、それだけで気分も変わってきます。

今回育て方についてご紹介しましたが、最後まで読んでいただいてわかる通り、それほど難しいものではありません。季節ごとに温度や湿度や乾燥に注意してあげて水をあげるだけです。

植え替えをしてあげれば、さらに長く育ててあげることが可能になります。ちょっと面倒と感じるかもしれませんが、頻繁に行うことではないのでぜひ一度チャレンジしてみてください。植え替えの際は、ハサミや鉢などはちゃんと消毒しておくことも忘れないでくださいね。

花のある生活を楽しまれている方、胡蝶蘭も仲間に入れてみませんか。

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