料理に花を咲かせる「エディブルフラワー(食用花)」の栽培方法

料理に花を咲かせる「エディブルフラワー(食用花)」の栽培方法
料理に彩りを加えてくれる食用の花、それがエディブルフラワーです。園芸用の花は見た目や鮮度を保つために、消毒がおこなわれ、薬品などが使われていますが、エディブルフラワーは口に入れることが前提となっているため農薬や薬品が使われておらず、安心です。購入も可能ですが、自分で栽培をしてみたい場合、どのようにすればいいのか、すぐに始められる方法について詳しくご紹介します。

「エディブルフラワー」とは?

エディブルとは「食べられる」、フラワーとは「花」。その意味の通り、食べることができる花のことをいいます。広い意味では食用にできる花のことをさし、ブロッコリーやカリフラワーなども含まれます。

味よりも、見た目や装飾を目的としている花であるため、サラダやデザートなどに多く使われています。甘味はほとんどなく、無味に近いものがほとんどですが、桜の花のように塩漬けにして利用したりします。

園芸用の草花は、長期にわたって鮮度を保つ貯めに薬品を使用していることが多く、エディブルフラワーとして料理やお菓子に使う際には、専用に作られたものを使用する必要があります。エディブルフラワーには生花とドライフラワーにしたものとがあり、生花はウェディングケーキの彩りなど、ドライフラワーは長期保存が可能であるため、焼き菓子などにも使われます。

エディブルフラワーは温室で栽培されることがほとんどで、そのため季節を問わず様々な花が手に入れられるほか、品種改良などで栄養が豊富に含まれたものも作られています。

料理に花を咲かせる「エディブルフラワー(食用花)」の栽培方法

エディブルフラワーにはどんな花があるの?

エディブルフラワーで、よく使われる人気の花をご紹介します。

パンジー

黄色や紫など小さなかわいらしい花で人気です。色が多いことからケーキの飾り付けや飴などに使われます。

バラ

バラは見た目の華やかさと香りの良さから、ケーキの飾り付けやジャムなどに使われます。食物繊維が豊富で、ビタミンCとビタミンAを多く含みます。

食用菊

日本では刺身に添えられることも多くおなじみです。ビタミンCやビタミンEを多く含むほか、解毒作用もあります。花びらだけを飾り付けにしたり、おひたしにも使われます。

キンセンカ

菊の仲間でヨーロッパではハーブとして使われる、黄色の花です。殺菌や消炎の作用があり、胃腸の不調を改善する働きがあります。

プリムラ

色が多彩で、食べやすいことから人気の花です。ビタミンCが豊富で、柔らかい食感が特徴です。

金魚草

花の形が金魚に似ており、かわいらしい色味から人気のある花です。味が淡泊なので様々な料理やお菓子に使われています。このほかにも、エディブルフラワーとしてカモミールハイビスカスペニチュアホウセンカなど、様々な花が栽培されています。

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エディブルフラワーは専用の栽培キットが安心

エディブルフラワーは、百貨店やスーパーなど店頭で購入できるほか、通販を利用して購入することも可能です。しかし生の花の場合は日持ちがしないため、せっかく買いに行っても手に入らなかったりすることもありえます。

そんなときには自分の好きな花を自分で栽培すれば、様々な活用の仕方ができます。普通の花を育てるのと変わりはありませんので、インテリアとしてお家の中で栽培するのもおすすめです。

エディブルフラワーを自宅で栽培する際の注意点

エディブルフラワー用、もしくは食用の種や苗を購入する

直接口に入れるものなので、食用という表示がされている種や苗を購入するようにしましょう。通常の園芸用は、種を消毒する際に薬品が使われています。

栽培用キットを使う

土などを最初から用意するのは大変なので、栽培用キットがセットになったものを購入すると始めやすく便利です。説明書もついているので、安心して始められます。

園芸用の草花とは一緒に置かない

間違って虫の駆除の薬品をかけてしまったりすると、食べることができません。他の草花の鉢やプランターとは別にし、見て分かるように表示などをつけておきましょう。

害虫駆除にニームが便利

ニームとはインドにある街路樹で、害虫が寄りつかないことで知られています。人間が葉を食べても害がないことから、害虫駆除に使われます。ニームの木の実から作ったオイルで害虫駆除ができるほか、ニームの葉を煮出した汁を使って駆除をすることもできます。

料理に花を咲かせる「エディブルフラワー(食用花)」の栽培方法

エディブルフラワーの使い道

エディブルフラワーは、生の野菜と同じで、日持ちはしません。冷蔵庫での保存でも3日から5日程度しか保存できませんので、自宅で栽培する際にも、花は早めに使うようにしましょう。

生のまま

ケーキの飾り付け、サラダの彩り、料理の彩り、氷を作る際に水に入れて一緒に凍らせる、水に浮かべる、クッキーや飴に入れる、ジャムにする、ババロアやゼリーの中に入れる

茹でる

他の食材と一緒に茹でておひたしにする

天日干しにして

紅茶などの彩りに使う

料理に花を咲かせる「エディブルフラワー(食用花)」の栽培方法

食べると危険な花

エディブルフラワーは食用として食べられるものだけとなっていますが、自分で栽培している場合、見た目から間違って収穫してしまうことがありえます。ハーブなどでも間違えやすいものには特に注意が必要です。

ティーツリー、シクラメン、スズラン、クリスマスローズ、クレマチス、スイセン、カロライナジャスミン、ジンチョウゲ、アジサイなど。

食用として食べられるものと花が似ているなどして、誤食することの多い植物はほかにもあります。自生しているものは食べないことはもちろん、ペットなどが散歩中に口に入れることのないよう注意が必要です。

またレストランなどで彩りとして花が使われている場合も、食べていいものかどうか事前に確認するなどして、間違って食べてはいけない花まで食べてしまわないよう注意しましょう。

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