キャベツの栄養と選び方、保存方法

「キャベツ」が持つ優れた5つの栄養素と、選び方や保存方法
野菜でも私たちの生活におなじみのキャベツは、ヨーロッパでは元々薬草として用いられてきた歴史があります。戦後食卓の洋食化や食糧難の時期ということもあって広く栽培され、今ではなくてはならない野菜となっています。そこで今回は、キャベツの優れた栄養と効能、体によい食べ合わせなどについてご紹介します。

キャベツの特徴

一年を通して食べることができるキャベツですが、一般的には結球といって葉が重なって丸くなったタイプがキャベツといわれています。ただキャベツの品種は多く、その用途や栽培時期などによっても、様々な品種があります。

春キャベツ・冬キャベツ

一般的に流通しているキャベツは、1年中食べることができますが、春キャベツは、春から初夏に収穫され、柔らかく、生で食べるのに最適です。1年のうち最初にできるキャベツということで、新キャベツとも呼ばれます。葉の巻き方がゆるく、丸い形です。

秋から初春にかけてが収穫時期となる冬キャベツは、巻きがしっかりしているのが特徴で、少しつぶれた楕円であったり、変形していることも多いという特徴があります。一番外側の葉は、外気にさらされているために硬く、処分されることがほとんどです。中になるほど歯が白くなっています。

これ以外のキャベツは夏秋キャベツと呼ばれ、比較的しっかり葉は巻いてありますが中まで緑色のものが多くなっています。

グリーンボール

小ぶりのキャベツで、ボール型であることからこの名前が付いています。一般的に流通しているキャベツは、楕円に近い形ですが、肉厚で柔らかく、中まで緑色です。

紫キャベツ

名前の通り、葉が紫色をしているキャベツです。赤キャベツとも呼ばれ、見た目の色合いからサラダによく使われているキャベツです。着色料としても使われます。

芽キャベツ

キャベツの茎が伸びて結球するキャベツで、縁起物としてもよく使われます。一株に50個から60個のキャベツができます。

この他札幌大球など、日本独自の品種なども多くあります。

「キャベツ」が持つ優れた5つの栄養素と、選び方や保存方法

キャベツに含まれる栄養素と効果・効能

キャベツには様々な栄養が含まれており、美容やダイエット効果があります。

1.ビタミンU

キャベツから発見されたビタミンで、キャベジンという名前でおなじみの栄養素です。胃腸薬の成分として使われるビタミンUには、胃酸の過剰な分泌を抑えて、胃の粘膜を保護し、修復する働きもあります。

2.ビタミンC

体の免疫機能を高めるビタミンCも、キャベツには豊富に含まれています。抗酸化作用やアレルギーを軽減する効果もあり、肌の老化や紫外線を肌の内側から防ぐためにもビタミンCはなくてはならない栄養素です。

3.ビタミンK

出血の際血を止めるために必要となる、因子の働きを活発にします。さらに血管の健康維持、カルシウムが骨を形成する際にも必要なビタミンです。

4.カルシウム

骨の形成に必要なミネラルの一つで、カルシウムの他にも、リンやマグネシウム、カリウムもキャベツには含まれています。通常野菜に含まれるカルシウムは、吸収されにくいものがほとんどですが、キャベツのカルシウムは加熱しても壊れないので吸収しやすい栄養素です。

5.イソチオシアネート

大根やわさびなどに含まれる辛み成分で、元々はグルコシノレートという糖が変化することで辛み成分になります。イソチオシアネートには殺菌作用や解毒作用があり、がんの予防や食中毒予防などの働きがあります。

この他キャベツには、むくみを予防するカリウムや、腸内環境を改善する食物繊維も豊富で、ダイエットにも効果があります。

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おいしいキャベツの選び方

キャベツはほぼ1年を通して食べることができますが、買うなら新鮮なものを選びたいものです。そこで店頭でおいしいキャベツを選ぶ方法をご紹介します。

重みのあるものを選ぶ

持った時にずっしりとした重みがあるものを選びましょう。春キャベツは巻きがゆるいものが多いので、葉の色を見て選ぶようにします。

葉の緑が濃く、みずみずしいもの

つやがあり、葉の緑が濃いもののほうが新鮮です。冬キャベツの場合は、外気にさらされる一番外側の葉を処分して店頭に並べているお店もありますが、新鮮なキャベツなら外葉もみずみずしいので、そのまま購入しましょう。外葉が内側の葉を守ってくれます。

切り口が新しいものを選ぶ

切り落とした根元を見て、新しいものを選びましょう。乾きや変色がみられる物は収穫されてから時間が経っています。また切り口が太いと、葉の硬い部分が多くなるので、太すぎないものを選びましょう。

キャベツの保存の仕方

葉物野菜であるキャベツは、それほど長く保存することができないので、生で食べる場合には早めに食べるようにしましょう。買ってきてすぐに、芯をくり抜き、濡らしたキッチンペーパーを代わりに詰めます。そしてビニール袋に入れて野菜室で保存しましょう。

キャベツは切り口から傷みますので、使う分だけはがす、切り取るようにして使うのがおすすめですが、そうすると最後の部分は白い部分だけになってしまいます。千切りにして保存する方法もありますが、その場合には水にさらしてから密封できる袋に入れ、なるべく早く食べましょう。切ってしまうと1日か2日ほどしか保存できません。

「キャベツ」が持つ優れた5つの栄養素と、選び方や保存方法

キャベツの栄養を生かす食べ方

キャベツに含まれるビタミンなどは、加熱すると栄養分が壊れてしまうので、できれば生で
食べるのがおすすめです。ただし丸ごとのキャベツを購入した場合は、なかなか生で新鮮な内に食べるのは難しい場合がほとんどです。

キャベツをたくさん食べたい場合に、おすすめの調理方法は、蒸し料理です。キャベツと豚肉の蒸し料理は、キャベツをたくさん食べることができ、豚肉のビタミンB1とタンパク質で免疫力をアップすることができます。

家計にも優しいキャベツ、ぜひ様々な料理で活用しましょう。

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