低カロリーで栄養価が高い「セロリ」、保存方法や選び方は?

低カロリーで栄養価が高い「セロリ」、保存方法や選び方は?
サラダやスープでおなじみのセロリは、独特の匂いと歯触りがあり、西洋野菜ですが私たちの食卓にはおなじみの野菜になりつつあります。元々は海外からの輸入が多かったのですが、国産でも多くのセロリが作られており、その種類も増えてきています。薬効もあるセロリの栄養や効能、また正しい保存方法について、詳しくご紹介します。

「セロリ」とは?

セロリはセリ科の淡色野菜で、ヨーロッパが原産とされています。日本には江戸時代にもたらされましたが、独特の強い香りからそれほど普及せず、のちに日本に洋食が普及するようになった戦後から、栽培が行われるようになりました。

セロリは葉の色と茎の色によって、大きく3つの品種に分けられます。

緑色種

グリーンセロリとも呼ばれ、茎が緑色で香りも強いタイプです。風味が強いセロリですが、日本では緑色種のミニセロリも人気が集まっています。

白色種

茎が白くて細く、葉が三つ葉のようになっているタイプで、ホワイトセロリと呼ばれます。ホワイトミニセロリは、ホワイトセロリを水耕栽培したものです。

中間種

日本で一般的にセロリと呼ばれるのはこのタイプで、茎が太く根元が白いコーネルセロリと呼ばれる品種があります。

この他中国で栽培されているスープセロリなど、東洋在来種のセロリもあり、まだ苗の状態で食べるスプラウトセロリなど、様々なセロリが流通しています。

低カロリーで栄養価が高い「セロリ」、保存方法や選び方は?

セロリの栄養と効果

セロリは茎と葉があり、茎をサラダやスープに入れることが多いのですが、もちろん葉の部分も食べることが出来ます。むしろ茎よりも葉の部分の方が栄養は多いので、体にとっては全部食べる方がおすすめです。

水分が多いため、低カロリーのセロリは、漢方では薬効があるとされて、ヨーロッパでは万能薬として古くから使われてきた歴史があります。栄養価は高くありませんが、ビタミンやミネラルなど幅広い栄養素を摂ることが出来ます。

香り成分によるリラックス効果

セロリには香り成分が40種類も含まれており、その中のアピインという成分には、精神を安定させる効果があり、セロリの精油は鎮静効果があるとして利用されています。

香り成分による食欲増進効果

香り成分の一つ、アビオイルには食欲増進の効果があり、また口の中をさっぱりさせる効果もあります。さらにセロリには胃腸の粘膜を保護し、修復する働きをするビタミンUやキャベツに含まれていることからキャベジンと呼ばれている成分も配合されていて、相乗効果で食欲不振を改善してくれます。

香り成分による鎮痛効果

アピインやセネリンといった香り成分には、鎮痛の効果があり、頭痛や生理痛の改善に効果があります。

香り成分による血行改善効果

香り成分のピラジンは、強い匂いの元となる成分ですが、葉に多く含まれていて、血栓を予防し、血行を改善してくれる効果があります。この働きで、冷え性の改善に期待できます。

カリウムによるむくみの改善

体の余分なナトリウムを排出して、塩分のバランスを取るために働くカリウムはセロリには豊富に含まれています。キュウリやスイカの倍以上含まれており、カリウムの利尿効果によりむくみを解消する効果があります。カリウムには血圧を下げる働きもあり、高血圧予防にも効果があります。

食物繊維による腸内環境の改善

セロリには不溶性食物繊維が含まれており、腸内の老廃物や有害物質を絡め取って体外に排出する働きがあります。ただし他の野菜と比べると、その食物繊維の量は、飛び抜けて多いわけではありません。それでも低カロリーであることや、歯ごたえがあることから満腹中枢を刺激して食べ過ぎを抑える効果があることを考えると、ダイエットにはおすすめの食材といえます。

ビタミン類による抗酸化作用

セロリに含まれるビタミンは、どれかが飛び抜けて多く含まれるわけではありませんが、バランスよく含まれており、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEの他、香りによるリラックス効果の相乗効果で、アンチエイジングや美肌に働きかけます。さらに紫外線などの肌ストレスにも効果があります。

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セロリの保存方法と選び方

セロリは葉と茎があり、葉にはβカロテンが多く含まれますので、セロリを買った時にはどちらも新鮮な内に食べたいもの。傷むのも早いので、きちんと保存しましょう。

新鮮なセロリの選び方

海外からの輸入物の場合は、葉が取り除かれていることが多いのですが、国産で葉が付いているものであれば、葉が緑色でみずみずしく、シャキッとしているものを選びます。茎は白くてしっかりしており、肉厚なものを選びましょう。

セロリの保存の仕方

セロリは葉が傷みやすいので、買ってきたら葉と茎を別々に保存しましょう。冷凍保存も出来ますが、独特の食感は失われてしまうので、新鮮な内に生食のサラダなどに使うようにしましょう。

冷蔵庫に入れる場合はナイロン袋に入れ、葉や茎が少ししなびてきた時には、氷水に浸けるとシャキシャキ感は戻りますが、生で食べる場合は2,3日中には食べるようにします。

低カロリーで栄養価が高い「セロリ」、保存方法や選び方は?

セロリを美味しく食べるためのおすすめの調理法

セロリは肉や魚の臭い消しや、サラダで歯触りを楽しむ、またスープの他炒め物や佃煮、漬物など様々な料理に活用できます。

セロリは加熱してもその栄養分が壊れにくいため、葉や茎を細かく刻んで炒め物やスープなど煮込み料理に使うといいでしょう。セロリの香り成分は油に溶け出す性質があるので、なるべく丸ごと食べることが出来る料理に使うのがおすすめです。

スタミナ補給

牡蠣やエビ、鶏肉や卵を使ったスープや炒め物

むくみの改善

瓜、じゃがいもを入れたスープ、キュウリやトマトなどサラダでの生食

がんの予防

アサリや椎茸、キャベツのスープや煮込み料理

コレステロールの低下

オクラや昆布とのサラダでの生食、タケノコとの炒め物

セロリは他の食材と組み合わせると、その香りや食感で料理のレパートリーが増えますので、ぜひ活用してみましょう。

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