【食べても嗅いでもOK】香辛料「サフラン」の主な5つの効能

【食べても嗅いでもOK】香辛料「サフラン」の主な5つの効能
普段、サフランライスやパエリアなどを作るときに何となく使用しているサフランにはさまざまな効能があることをご存知でしたか?

サフランは豊富な栄養成分を含んでおり、適切な量を摂取すると健康に役立てられるスパイスです。

サフランの栄養成分や効能について詳しく確認していきましょう。

「サフラン」とは?

サフランはパエリアの色付けやブイヤベースなどに使われているもの。なんとなく、目にする機会は多いですが、具体的にはどのようなものなのでしょうか。

まずは、サフランについて詳しく確認してみましょう。

サフランは高級スパイス

サフランはヨーロッパ南部や西アジアが原産のアヤメ科サフラン属の植物です。

私たちがスパイスとして使用するのはサフランの花のめしべが乾燥した状態のものです。めしべは1つの花につき、3本しかないため、わずか1gのサフランを作るために300個もの花が必要とされています。

このため、現在でもサフランは貴重であり、市場に出回っているものは価格も安くありません。

どのように使われているの?

サフランは地域によって使われ方が異なります。

南ヨーロッパや中央アジア、西アジアなどではサフランライスやパエリア、ブイヤベースなどの郷土料理に欠かせません。また、トルコではサフランを茶葉に使ったサフランティーが飲まれています。

さらに、サフランは漢方薬として使われたり、インドでアーユルヴェーダーに使用されたりとさまざまな場面で活躍しています。

日本でも江戸時代に医薬品としてサフランが伝わってきて以来、大分県などで栽培されており、現在は料理などに使用されています。

【食べても嗅いでもOK】香辛料「サフラン」の主な5つの効能

サフランの成分と効能

サフランは薬として使用されていたことからもわかる通り、豊富な栄養成分が含まれており、さまざまな効能をもっています。

サフランの成分

サフランの主な栄養成分は次の5つです。

α-カロテン

サフランはカルチノイド系色素のα-カロテンを豊富に含んでいます。α-カロテンは体内でビタミンAに変化したり、強い抗酸化作用をもっていたりすることが特徴です。β-カロテンと一緒に取るとさらに高い効果を期待できます。

β-カロテン

サフランにはβ-カロテンも豊富に含まれています。α-カロテンと似ている成分ですが、サフランを食べると両方を同時に摂取できるため、高い効果を期待できます。

クロセチン

クロセチンはサフランなどの植物に含まれている黄色系の色素です。クロセチンもα-カロテンやβ-カロテンと同様に強い抗酸化作用をもっていることがわかっています。

α-カロテンやβ-カロテンと比較して分子量が小さいため、体内に吸収されやすいことも特徴です。

ピクロクロシン

サフランに含まれる苦み成分で、クロセチンや香り成分であるサフラナールの含有量とともにサフランの品質を決める成分であり、風味のもととなっています。

サフラナール

サフランは強い甘みを感じられるスパイシーな香りが特徴ですが、この香りを生み出しているのがサフラナールです。サフラナールはカロテノイド系の色素とピクロクロシンによって生み出されると考えられています。

サフランの効能

サフランに含まれる5つの栄養成分はさまざまな効能をもちます。ここでは、サフランの主な効能を5つご紹介いたします。

生活習慣病の予防

α-カロテンやβ-カロテン、クロセチンに含まれる抗酸化作用は生活習慣病を引き起こす原因の一つである活性酸素の働きを抑制するのに役立ちます。

近年は活性酸素が体内の細胞を傷つけて起こる胃がんなどの抑制も期待されています。

生理痛やPMSの緩和

サフラノールには月経を促したり、生理痛の痛みを緩和したりする作用があることが分かっています。

また、女性ホルモンの分泌を正常にする働きもあるため、PMSや更年期障害など女性特有の悩みにも役立つと考えられているのです。実際、日本では女性の悩みに作用する民間薬として利用されていたこともあります。

目の健康を守る

サフランに含まれるα-カロテンやβ-カロテンの一部は体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAには目の健康を守る働きがあるため、眼精疲労など目の不調に悩んでいる人はサフランを使った料理を食べてみると良いでしょう。

冷え性の改善

サフラナールには体を温めて発汗を促す作用もあります。このため、冷え性とそれに伴う体調不良を改善する効能をもっています。冷え性によって現れる不調のうち、代表的なものは代謝の低下です。

体が冷えることで血行が悪くなると老廃物や水分がうまく排出されないため、疲れやすくなったり、体がむくんだりするトラブルも起こります。

疲れやすい人やむくみやすい人はサフランを使った料理を積極的に食べると良いでしょう。

心を落ち着ける

活性酸素の増えすぎはうつ病や不安、緊張を招く原因の一つです。

サフランには抗炎症作用がある栄養成分が豊富に含まれているため、サフランを摂取するとうつ病や不安、イライラを予防できると考えられています。

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サフラン使用時の注意点

さまざまな効能があるサフランですが、過剰に摂取すると副作用が現れることもあります。サフランが使われた料理を食べる時は次の2点に注意すると良いでしょう。

大量摂取は危険

サフランの大量摂取は危険です。皮膚や目の粘膜などに黄疸がでたり、血便や嘔吐、下痢、めまいなどの症状が現れたりする危険性もあるため、一日の摂取量は0.2~0.3g程度にとどめておくと良いでしょう。

妊娠中や授乳中の人はサフランを食べない

サフランには子宮を収縮させる作用や堕胎作用があると考えられています。安全のため、妊娠中の人はサフランを避けましょう。

安全性が認められていないため、授乳中の人もサフランを使用した料理を食べないことをおすすめします。

【食べても嗅いでもOK】香辛料「サフラン」の主な5つの効能

サフランを健康に役立てよう

サフランはさまざまな効能をもっています。一日の摂取量を守り、安全な範囲でサフランを料理に使い、健康の維持に役立てましょう。

少量でも料理にサフランを入れるときれいな色が出て料理が一層おいしそうに見えますよ。

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