ハーブを使った料理はすっかり日本人の食卓でもおなじみになってきました。そんなハーブの中でも、初心者の方でも育てやすいと人気なのがクレソンです。実は、このクレソン、栄養価が非常に高く、肉料理などに添えられることが多いのですが、最近はサラダに入れたり、いろんな料理に用いられるようになっています。
でも、まだまだクレソンのことを知らない方も多いようですので、クレソンについて、どんな野菜なのかというところからご紹介いたします。また、自宅でできるクレソンの育て方についてもまとめましたので、ご紹介いたします。
そもそも「クレソン」とは？
クレソンは、ヨーロッパが原産地となっており、日本にやってきたのは古く、明治３〜４年頃になります。昔はオランダからやってきた少し辛みのあるものということで、オランダがらしという名前がつけられていました。
この野菜は、繁殖力がたいへん強いので、どこにでも生えている雑草のようになってしまっていました。昔は今ほど食用として用いられておらず、あまりに繁殖力が強すぎる為に、その他の植物の生育に害を及ぼすということで、注意が必要な植物とされていました。
現在は、みなさんもご存知の通り、いろんな料理に用いられるようになり、クレソンがないと物足りないという方までいらっしゃいます。
このクレソン、先にも少し書かせていただきましたが、栄養価が非常に高い野菜といえるのです。主な栄養素として、ビタミンCやA、抗菌性の強いシニグリンという物質も含まれています。お肌にハリや弾力を与え、老化を防ぐ効果があります。よく肉料理に添えられていることがありますが、これは、血液が酸化するのを防いでくれる効果があるためです。クレソンは、ガンを予防したり、視力を取り戻したい方にとってはとても高い効果がある野菜です。
少し辛味があるので、お子様は苦手かもしれませんが、サラダなどのドレッシングの味を上手に使ってあげることで、食べられるお子様もいらっしゃいます。
クレソンの育て方〜時期・土づくり・置き場所など〜
クレソンは繁殖力が強いのですが、涼しく日あたりの良い所で良く育ちます。夏場も栽培することはできますが、直射日光では陽射しが強すぎます。風通しが良い所で、直射日光のあたらないところを選んであげてください。また、真冬だと茎が枯れてしまうことがあります。この野菜を育てるのに適した時期は、種をまくなら、4月又は9月頃がいいでしょう。
クレソンを育てるなら、水はけのよい土づくりが必要です。赤玉土を６、腐葉土を３、砂を１の割合で混ぜたものを使いましょう。
育てるプランターなどの置き場所ですが、先にも少し書かせていただいた通り、涼しい場所を好みます。風通しがよく、日あたりの良い場所に置くようにしましょう。また、夏場の直射日光は避けるようにしてください。
クレソンの育て方〜植え付けから収穫まで〜
家庭で簡単にできるクレソンの育て方の手順をご紹介いたします。
１．プランターでもいいのですが、底部分にいくつか穴があいている発砲スチロールなどを使うといいでしょう。土を入れて、そこに種をパラパラとまき、軽めに土をかぶせます。
２．水やりをし、土が乾かないように水をあげるようにします。水をやる時は、葉っぱに水をかけないようにしましょう。
３．芽がでて、本葉が3枚程度育ったら、その中の元気な物だけを残して、後は間引きしてください。
４．風通しの良い所で2日おきくらいに水やりをしながら、だいたい１〜２ヶ月程度で収穫できます。
この野菜を育てるにあたって、肥料を与える必要はありません。ただし、真夏や真冬に育てる場合は、10日に1回程度、液体の肥料を与えるといいでしょう。
この他にも、スーパーなどで販売されているクレソンを買ってきて、水の入ったコップに刺しておくだけでも育ちます。そのまま水耕栽培でもいいですが、発根したらそれを土に植え付ければ、さらにどんどん増えてくれます。
クレソンを育てる時の注意点とは？
クレソンを家庭で育てる時は、やはり虫や病気に注意が必要になります。クレソンにつきやすい虫は、アオムシやハダニ、コナガといった虫になります。ハダニが葉裏についてしまうと葉っぱの色が変色し、斑点などが現れます。コナガの幼虫をみつけたら、葉っぱごと駆除する必要があります。たくさんいるのを見つけたら、殺虫剤などをまいてください。
もう一点注意してほしいのは、育てる時の水やりです。水をあげる際には、葉っぱに水がかからないようにしましょう。そうすることで、葉はどんどん増えていきます。
クレソンは、家庭菜園をしたことのない方でも、簡単に育てられる野菜の一つです。市販のクレソンを買ってきて水に入れておくだけですぐに発根してくれます。今まで家庭菜園は苦手だった方、失敗経験がある方でも、クレソンなら間違いなく育てることができます。また、家庭菜園をするスペースがないとお困りの方でも、水耕栽培ができるのでそれほどスペースは必要ではありませんし、虫や病気などの不安材料もゼロになります。
栄養価も高いので、常にお家にクレソンがあることで、普段の料理の味にアクセントをつけることができて、栄養も摂れるので一石二鳥ではないでしょうか。
