ミニトマトはカロテンやビタミンCが豊富なので、女性にも人気の野菜です。栽培もしやすいので初心者でも失敗なく育てることができます。
ミニトマトの栽培のための準備
トマトは種から育てることもできますし、苗から育てることもできます。ただ、種から育てるのは、初心者では管理が難しいので、苗を購入して育てるのがおすすめです。苗は春先に購入できます。苗を選ぶ時のポイントは、本葉が8枚以上ある、葉が縮んでいたり変色していない、つぼみや花がついている、根が白い(ポットの底穴から確認)、害虫がついていない、見た目がひょろっとして(徒長している)ものではなくがっしりしているなどです。
プランターで育てる場合は、ミニトマトの種類によって大きさを変えます。あまり丈が高くならず根の広がりも大きくない品種のものなら、一般的なプランターでも問題ありません。背が高く育つタイプの品種なら長さ70cm、高さ29cm、容量が50Lのものを選びます。
土は市販の野菜用培養土を使います。ただ、ピートモスをたくさん配合した土は、水はけが悪くなりやすいので成分表示を確認の上購入してください。ピートモスはミズゴケなどが腐植・堆積してできた泥炭で保水性が高いのが特長です。また、トマトはカルシウムが十分ないと、尻腐れと言って実のお尻の部分が黒っぽく変色する症状がおきやすくなります。それで、カルシウムが十分含まれている用土を選ぶか、あるいは苦土石灰を混ぜます。また、トマト・ミニトマト専用の用土も販売されているので、専用の土を選べば安心です。
植え付けは4月中旬~5月中旬に行います。まず、プランターの底に底石を敷いて用土をプランターの8割程度まで入れます。ポットに入っている苗には水をあげておきます。プランターに入れた土にはポットがすっかり入るくらいの深さの穴をあけそこに水を注ぎます。それからポットから苗を取り出して、穴に入れ、土を寄せて植え付け、最後に水をたっぷり与えます。それからまだ根付いていない苗を支えるために仮の支柱を斜めに立て、苗と支柱を緩く結びます。
ミニトマトの育て方
ミニトマトは日光が当たらないと花が落ちてしまうことがあるので、風通したよく日当たりの良い場所で栽培します。また、水やりですが、植え付けてから2週間は、土の表面が乾いていたらたっぷりと水をあげます。苗がしっかりと根付いて実がついてきたら、水やりを少し控えます。ミニトマトの葉が少ししんなりとしてきたときに水をたっぷりあげましょう。
高さが30㎝くらいになってきたら2mほどの支柱を合掌型に組み合わせて、ミニトマトの茎と支柱を結びます。これを誘引と言いますが、誘引するときには茎と支柱をくっつけすぎないのがコツです。茎に紐を巻き付けてから8の字にして支柱に結び付けるようにします。こうすると支柱と茎に間に余裕ができて、支柱と茎がこすれて茎にキズが付くのを防ぐことができます。20㎝伸びるごとに茎と支柱を結び付けていきます。また、雨が当たらないようにプランターの両側に支柱を立てて上にビニールをかぶせておきます。雨が実に当たると味が薄くなったり実が割れるので雨除けをしっかりしましょう。
ミニトマトの手入れ方法
泥はねや病気予防のために、梅雨入り前の時期に株元に腐葉土を敷いておきます。最初のミニトマトの房が膨らみ始めた時期に1回目の追肥をします。60cmプランターの場合は、15g程度を株の周りに撒いてから、土と混ぜて株もとに寄せておきます。早く追肥し過ぎると、花が落ちやすくなるので、タイミングに注意しましょう。
ミニトマトを育てる時には脇芽かきという作業も行います。脇芽かきは、葉の付け根から出てきた脇芽を取り除くことです。脇芽をそのままにしておくと、養分が実に十分いきわたらなくなるので、実があまりならなかったり、実が小さくなってしまいます。また、風の通りが悪くなって害虫が付きやすくなるので伸びないうちに摘み取ります。脇芽はいったん摘み取ったところからまた出てくることもあるので、定期的にチェックして脇芽があったらすぐに摘み取りましょう。3日~7日に1度は確認するようにします。
ミニトマトの収穫時期と収穫方法
ミニトマトは9月ぐらいまで収穫できます。収穫する時期は実の色で判断します。トマトは下から赤くなるので、へたの部分まで赤くなっていたら収穫します。収穫しないでそのまま放置しておくと皮が硬くなったり、実の表面が裂けてしまうことがあります。もっとも、品種や肥料の量などによっても皮が固いと感じることもあります。いずれにしてもへたの部分まで赤くなっていたらすぐに収穫するようにしましょう。収穫する際には、実を軽く包むようにして持って、へたの上の部分にあるこぶ状になったところをひねると、とポキっと折れて簡単に収穫できます。