紫陽花の育て方や剪定方法は?

紫陽花

6月の花と言えば、紫陽花を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。日本の伝統的な花というイメージがある紫陽花は、海外でもオシャレな花として注目され始めています。シックなフラワーブーケなどにも使われており、人気が高まっている花の1つです。ここでは、この紫陽花の特徴や育て方、剪定方法などについてお伝えしていきます。

どんなお花?

紫陽花は、植物の分類上はアジサイ科アジサイ属に属しています。紫陽花にはさまざまな種類がありますが、日本原産のガクアジサイとホンアジサイの2つは特に有名です。

ガクアジサイは、両生花と呼ばれる小さな花の周囲を、装飾花が縁取るような形で咲くのが特徴になっています。装飾花があたかも額縁のように見えるのが、ガクアジサイの花です。一方、ホンアジサイは、丸く手まりのような花が咲くのが特徴です。ホンアジサイは、紫陽花のイラストなどにもよく使われています。

ちなみに紫陽花は、後にヨーロッパで品種改良が加えられ、セイヨウアジサイと呼ばれる品種も登場しています。

ガクアジサイやホンアジサイは、万葉集や俳句などにも出てくる日本の伝統的な花の1つと言えます。初夏の季節を彷彿させる紫陽花は、和菓子のモチーフや着物のデザインなどにも起用されることがあり、日本人にとっては特に馴染みのある花と言えるでしょう。

観賞用の庭の花としてだけでなく、紫陽花は切り花にも広く活用されていますが、毒があるため、取り扱いには少し注意が必要です。紫陽花は、紫や青紫、ピンク、白などのさまざまな色があります。この花の花色は土壌のph濃度に影響されるのが特徴で、酸性の土壌ではピンク色が強くなり、アルカリ性の土壌では青色が強くなるのが一般的です。

開花するシーズンは?

紫陽花の花は、例年5月から7月にかけて開花シーズンを迎えます。入梅の時期とちょうど開花シーズンが重なることから、梅雨どきの代表的な花としても、紫陽花は有名です。紫陽花の開花は気温などに影響されることから、地域によって見ごろを迎える時期が少しずつずれこみます。例えば、梅雨入りが比較的早い九州地方では、5月の下旬ごろから少しずつ紫陽花が咲き始めます。

関西や東海地方の場合も、6月に入ると本格的な開花シーズンを迎えます。関東では6月上旬から7月上旬にかけての約1ヵ月間が特に見ごろ。東北地方では、6月下旬から7月中旬ごろに、紫陽花の見ごろを迎えます。北海道の場合は、7月に入ってから紫陽花が咲き始めます。7月上旬から8月上旬ごろは、北海道でもこの紫陽花が見ごろになる時期。本州よりもやや開花シーズンが遅れますが、梅雨のない北海道でも紫陽花の花を楽しむことができます。鎌倉や京都などでは、見ごろを迎えるシーズンに紫陽花にちなんだイベントも開催されています。

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紫陽花の植付時期は?

こちらの紫陽花の植付に適したシーズンは、冬です。冬は紫陽花が休眠期に突入する時期に当たり、植付にも適したタイミングです。ただ、冬に植付を行う場合は、余り寒すぎると苗の育ちが悪くなることがあります。したがって、寒い地域では少しずつ気温が上がってくる3月から4月ごろに植付を行うと良いでしょう。また、9月ごろも植付に適した時期です。紫陽花は、気候や苗の入手時期に合わせて植付時期をある程度選ぶことができます。

鉢植えの紫陽花を庭に植付するときには、花が一通り咲き終わった7月下旬ごろが適当です。また、紫陽花は枝を庭や鉢などにさして挿し木をすることも可能です。この場合には、開花シーズンの6月下旬ごろに作業を行うとスムーズに育つ可能性が高いです。

ちなみに、挿し木をする枝は花がついていないものを選びます。植付するときには、土にさしこむ枝から葉をすべて取り除いておくのがポイントです。

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紫陽花の育て方

紫陽花の育て方では、土づくりが意外に重要です。例えば、ピンク系の紫陽花を咲かせたい場合は、腐葉土に赤玉土を少し多めに加え、苦土石灰などをプラスします。青系の紫陽花を希望するときには、赤玉土をやや少なめにして腐葉土と混ぜ合わせます。ピートモスを2割程度加えると、青系の紫陽花が咲きやすい酸性の土壌に整えることができるでしょう。

紫陽花を植えたら、水やりを欠かさないようにします。庭に地植えした紫陽花は雨によって水分が与えられますので、さほど神経質になる必要はありませんが、鉢植えの場合は土が乾かないようにコンスタントに水を与えることが大切になります。乾燥しているときには少し多めに水を与えるのがポイントです。

肥料は、紫陽花の苗を植えた時と開花の後、冬に与えると効果的。特に沢山の花をつけた後には、液体の肥料などを利用して速やかに栄養分を補給します。剪定は、一通り花が咲いた後に行うのがベスト。適した時期は地域によって差がありますが、6月から8月下旬ごろに余分な枝を切り落としておくと、苗全体の形を整えられます。

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紫陽花は育てやすい!?

数ある花の中でも、紫陽花は比較的育てやすい花と言えます。鉢植えでも地植えでも楽しむことができるのが、この花の魅力です。植付のタイミングを選べば、ビギナーでも美しい紫陽花を咲かせることは夢ではありません。土壌のphは雨などの影響でときに変わるため、同じ場所に咲いている紫陽花もいろいろな花色になることがあります。カラフルな花色の美しさを楽しみたいときには、ぜひ今回ご紹介した紫陽花を育ててみてはいかがでしょうか。

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